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父に殺され異世界へ。  作者: 筅茶
第一章 異世界の数多
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第四話 初めての依頼

「一応冒険者になったことだしさ、依頼、受けてみる?」


 この世界に来て四日目。ミレイから聞かれた。ちなみに昨日は、自分用の生活必需品などを買っていた。この街の建物の位置も大体覚えてきた。シェアハウスということで、ミレイの家に住まわせてもらうことになった。

 しかし、依頼か...そういえばギルドの壁の掲示板になにか書いてあったな。結構暇だし、受けてみるのも悪くないか。


「よし!じゃ、ギルドに行こうか!」



 ギルドの掲示板には、正方形の付箋サイズの紙が貼られていた。赤、青、緑の紙が多く張られているが、その中に白色の紙が貼られていた。


「緑色が採取依頼。赤は討伐以来で、青が魔物素材の収集依頼。白いのは、推定ランクがA-以上の依頼。こういう依頼ってそこまで重要じゃないやつが多いから、自由に選んでいいよ。」


 そう説明を受けていく中、いくつか自分でもできそうな依頼があった。


・マロイダケ 10株(F+)銅銭50枚

・ガルア草  15本(F)銅銭30枚

・スライム粘液 ボトル2本(E+)銀貨1枚


「何かいいやつあった?」

「このガルア草辺りはどうかな」

「いいんじゃないかな?ガルア草なら森にも生えてるし。じゃ私は...」


 ミレイは、別の討伐依頼をとったようだ。ミレイのランクはD-なので、自分よりも難しいやつをとったらしい。そして受付で受注したと伝えて、森へと向かった。



 ガルア草は、(ポーション)に使ったりすると魔力回復の効果がある。しかし、回復量がとても微々たるものなので、本来の用途で使われることはほとんどない。代わりに香りがとても良いので、レストランなどでのソースなどに使われることが多い。

 お金に関してだが、昨日見た感じであれば、大体銅銭一枚で100円程度のように思えた。ガルア草は1本200円くらいになるので、そこまで珍しいとも言えないし、かといってよく生えてる、というかんじでもないくらいの珍しさになるのだろう。


 マロイダケはそのものに効果はない。が、(ポーション)などに一緒に入れることで効果が強まる。ただし、(ポーション)は大体苦いうえに、マロイダケを使うと味も強まるので、使うかどうかは人によるらしい。


 ガルア草にはガロア草という、とても酷似した薬草がある。香りなども似ているが、強めの毒をもっている。見分け方は、根に近い葉の先端付近が少しギザギザになっているか、という点である。

 ま、分析眼持っている自分には関係ないが。


    ─*─*─*─


 森に入り、目についた薬草を見ていく。

 キリア草、ガロア草、またキリア草、ヒポクテ草...お、ガルア草だ。花は紫いろだが、中心と外側に白色の模様がついている。途中で見つけたガロア草とはやはり似ていて、絶対間違える人が多いだろう。使用する場合は熱を通すので、もし当たってしまっても食中毒程度で終わるらしい。程度じゃないかもしれないけど。


 そのあとはひたすら集めていた。集めたものは買った麻袋に入れておくことにした。ほかにも役立ちそうなものは別の袋に入れて集めていたけれど。



「そっちはどんな感じー?」


 二時間くらいたった頃、ミレイが戻ってきた。一度麻袋の中身を確認してみると、57本あった。少し待ってもらい、60本になったところで帰ることにした。


「そういえばミレイは何の依頼受けたの?」

「私は、ホブ・ゴブリンの討伐依頼。一体当たり銀貨1枚なんだよね!ただ、討伐の証として右耳を持ってかなきゃいかないんだけどね...」


 ホブ・ゴブリンはゴブリンの上位種である。大柄で力も強い。基本棍棒だが稀に鋭器を持っている個体もあるそうで、注意が必要である。ミレイが言っていた通り、討伐依頼では尾か右耳を持ち帰らなければならない。

 その後ギルドへ戻り、換金してもらう。報酬はランクが上がるごとに平均金額も上がっていくらしい。頑張って上がろうと決意した。


    ─*─*─*─


「そういえば、パーティー制度があるんだけど、組んでみる?」


 パーティー制度というのは、個人ランクの代わりにパーティーランクもつく。また、パーティーで依頼を受けることもでき、指名依頼でパーティーの誰かが依頼された場合は自分もついていくことができる。そうなると必然的にランクが上がりやすくなったりする。個人ランクは指輪が判断してくれるけど、パーティーランクはギルドで更新する必要がある。ので、報告と同タイミングで更新することが多いそうだ。


「じゃあ、試しに組んでみようかな?」

「了解!でなんだけど、パーティーの名前を決める必要があるんだよね。私はこういうセンス無いから、かっこいいのお願いするよ!」


 正直自分もセンス無いんだけどな...


「う~ん、例えば、異世界(アナザー)とか?」

「いいんじゃない?」


 いいの?却下かな~って思ってたけど...ま、別にいいか。


「すみません!パーティー登録したいんですけど...」

「わかりました。指輪をお預かりいたします。パーティー名はどうされますか?」

異世界(アナザー)でお願いします。」

「わかりました。少々お待ちください」



 そして5分ほど待ち...


「登録が完了しました。まだ戦闘記録がないのでパーティーランクはF-からになります。」


 パーティーで依頼を受けたり戦闘したりすることでランクが上がるらしい。明日は、パーティーで依頼を受けてみようかな?

同時投稿できました。

ストックが少なくなってきてるので、土日の週二投稿にします。

(今回は同時)

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