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父に殺され異世界へ。  作者: 筅茶
第二章 多動する世界
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第十話 修行の秘訣

 フラビッツとの修行は、大きく分けて二パターンある。修行という名の通り単純な戦闘訓練か、いわゆる技術的な面での講義のようなものがある。技術講義のようなものでは、前の魔法早打ちとか、反射速度を高めるものが多いが、戦闘訓練では、一人ずつ相手をすることになる。三人で相手するとなると、フラビッツが普通に負けるようになってきたからだ。なので一人ずつ相手をしていたのだが、やはりフラビッツには勝てなかった。それどころか、日に日に強くなっているような気がする。フラビッツに聞いてみると、


「ほら、僕ってもともとパワーで圧倒する感じだったじゃん?

 でも、最近ちょっと考えて動いてみてるんだよね〜」


 どうやら、自分たちの動きから学んでいる⋯⋯ということらしい。そんなに考えて動いたりしてないんだけどな?でも、フラビッツは強くなってるし、そうなのかもしれないけどね。

 フラビッツは、速度に重点を置いているが、防御力も高い。最初に会った時感じたように、フラビッツの毛一本一本が固いので、なかなかダメージを与えることができないのだ。それどころか、フラビッツは三系統すべての魔法を使うことができる。そのため、仮にダメージを与えたところで、すぐに再生されてしまうのだ。三人で戦っていたときは、物量でのゴリ押しでなんとかやれている程度だったが、一人で相手をするとなると消耗戦に持ち越せざるをえなくなってくる。


 速度と防御力に全振りしてくれているおかげで攻撃力はさほど大きくない。が、それは爪でのひっかきなどの話。フラビッツは純粋な体当たりが多いので、速度がそのまま攻撃力となる。唯一といっていい攻撃チャンスはこの体当たりの瞬間となるのだが、かなりの威力となるので、防御で手いっぱいになってしまうのだ。正直、この時点でも勝ちにくいのだが、そこでフラビッツが学習しているのだ。

 フラビッツの加護は『追跳躍』だったが、当然フラビッツも扱える。それどころか回数制限がないので、無限に空中で跳躍をしているのだ。そのおかげで、空中で軌道が変わるので、防御すらもできなかった。この状態でどうやって勝てばいいのやら⋯⋯。



 そんなこんなで無謀ともいえるフラビッツとの戦闘訓練だが、決して意味のないものではなかった。一応ステータス自体は上がっているし、その実感もある。今なら100mを5秒で走れそうだ。ミレイやカロイ君も、ステータスが順調に上がっていっている。この調子でいけば、この修業が終わることにはもしかしたらC⋯⋯いやB帯までいけるかもしれないな。


 魔王の推定ランクはB-だ。魔族はギルドがないため、推定でしか測れない。戦闘記録もないので本当にそう考えるしかないのだが⋯⋯。それに、長い間ギルドへも行っていないのでもうそろそろパーティランクを上げておいたほうがいいのかもしれない。しかし、一度ギルドでパーティランクを更新するとなると、フラビッツとの修行がばれる可能性がある。ばれても何ら問題は無いのだが、フラビッツの推定ランクと、フラビッツの対処法ができてしまえば、フラビッツ相手に加護を取り放題⋯⋯になってしまう恐れがあった。もちろん、ギルドは戦闘記録──人間に害をなすものは別として──を横流しにするなんてことはないが、それでも一組織だし、国際法もあまり整っていないこの世界だからこそ、賄賂なんてものもある可能性があるので、そういったことは十分気を付けてもらわないといけないな。


 決戦の日まで、残り半年。何とか実力をつけておかなくては。

次回で修業回ラストになります!

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