第二話 森での修行
ミレイに連れられて、森での修行が始まった。たまに薬草を取ったり、魔物を倒したりして食料を集める。それ以外の時間は全て修行に充てた。基本的に森の中で生活している感じである。もちろん調味料のたぐいは街へいかないと買えないので、1週間に一度のペースで街へ買い物に行っていた。そのお金は森で倒した魔物や食べられない薬草などを売って稼いでいた。やはりこの世界でも塩などは貴重なのか、塩などもおよそ100g程度と少ない量でしか売っていないのだ。1日に売れる量にも限度があるので、自分の貯金から少しずつ切り崩して使っているのだった。
そして三週間ほど経ったとき…
「ケンヤさ、もうそろそろ技名とか考えない?」
森で三週間ほど過ごしているから、ある程度は強くなった。一人でも巨猪を倒せる程度には。刀という武器の性質上、ミレイのように縦横無尽に飛び回って攻撃する、という手段が取りにくいのもあり、腕力と体幹を主に鍛えていた。それはともかく…
「技名、ですか?」
「そ。技名とか考えておくと、その一定の動きを次第に体が覚えるんだよ。んで、なんかあった時に唱えれば、体が勝手にその一連の動きをだすから、考えることが減って少し楽になるんだよね。」
ここまで言われると、確かにいいのかもしれない。
「もちろん、全ての動きをパターン化しちゃうと相手に見切られる可能性があるから、よく使いそうなものを考えとくといいよ。」
もちろんデメリットはあるが、メリットもあるようだ。しかし、なんか前世でよくあった「大魔破光!」みたいな感じのやつを叫ぶのはな…と思っていたら、ミレイが察したようだ。
「別に厨二っぽいのじゃなくてもいいよ!わかりやすいのがいいんだよね」
ミレイの世界にも厨二の概念があるのか…万世共通なのかな。
そういえば、そういうミレイはどんなのだろうか。今まで技名らしきもの叫んだりしたことなかったし。
「ミレイはどんなの使ってるの?」
「う〜んと、そうね…例えばこの『斬突』とか『投打』とか…」
と言いながら見せてくれた。
『斬突』は片方で斬ったあと、その後斬れ込みに突き刺す動きだ。硬い魔物に有効だそうで、例のクアッドビードルのようなものに使うらしい。
『投打』はその名の通り、投げて差したあとそこを叩いてさらに押し込むものだそうだ。これも斬突同様、硬い魔物に有効らしい。
「ケンヤは攻撃魔法が使えるんだから、例えばだけど刀にまとわせたりしたら?」
刀にまとわせる攻撃か。確かになんかかっこよさそうだし、強そうだしいいかも。ただ、風と水をまとわせたところはイメージしづらいけど…
取り敢えず、炎系統で試すことにした…が、うまくできない。そもそも魔法に耐性があるクアットビードルの外骨格からできているため魔法がくっつきにくい、というのもあるがうまく刀の形に変化させることができない。体から離れていくと制御が難しくなり形を保つのが難しくなっていくのだ。
その様子をミレイは見ていたが、
「刀に魔力を流したら?」
と一言。刀に魔力を流す、というのは、どうすればいいのだろうか…
「ちょっといい?」
そして、ミレイは自分の手に触れた。その瞬間、ミレイに触れられたところで、何かが動いたような気がした。
「これをうまく刀に流すと、うまく制御できるんじゃない?」
ミレイは結界系の魔法を使う。そのため、魔力を流す、ということはよくやるのだろう。ということで、頑張って動かそうとする。何とか刀の中にも流し込めたので、その状態で魔法をまとわせてみた。
すると、先ほどまでブレブレだった炎先が、かなりきれいな形を保った。それに、炎による刀へのダメージもなさそうだ。
と同時に、自分の技も思いついた。例えば炎系統と風系統を合わせると爆炎系統になるが、これに変化する時にとても大きな爆発をする。自分にはダメージがないが、他のものにはダメージがあるのだ。これを利用できないだろうか。
例えば先に風魔法を撃っておいて、それが敵に当たる瞬間に炎をまとった刀で攻撃をする。そうすると、相手のところで爆発が起きるため、多くのダメージを与えられるのではないか、ということだ。
試しにやってみる。風魔法はかまいたちのようなものを打つことが出来るが、これの利点は相手に見えないことだ。もちろん、気流を読むようなやつには丸わかりだが...それに、自分にも見えないので、どのタイミングなのか、感覚でつかむしかないのだった。
その後はずっとこの練習をしていた。それで、まだ命中率は五分五分だが、なんとか形にはなってきたのだった。この名前は、『追爆』になったよ。わかりやすさ重視でね。
ちょっと構造改革いたしました
どうやら割り込み設定と時間投稿設定の併用ができなかったっぽいのでね




