食い意地
※昨日5/02 20:00に続き、今日最初の更新です。読み飛ばしなきようご注意ください。
「よひ、うえーはふおはあひ、ひよー」
「はふぃ?」
ふたりともケーキにガッツキ過ぎだ。
僕の『実質ステ』画面を……念話でみせられるかな?
「あうほお」
見えたようだ。
これ、念話じゃなくて。
【ステータス作成】の『共有』効果だろう。
ユイはケーキをまた口に放り込む。
見えた、ユイのステ履歴。
ユイの隠しステウインドウをコピーして3つ目のウインドウ作成。
その現在の実ステに、高校生に戻る前のステを足す。
魔力と知力は以前も相当あったが……。
今は71レベルで420も増えてるから約3倍近い。
これからの増加を考えると怖いくらいだ。
「あいあほー」
念のため、念話でこれも隠しウインドウであること。
『見せステ』は定期的に“通常のレベル相当”に上げることを注意。
なかなかお茶を飲まないな。
しゃべらせずに進めよう。
僕はお茶を飲み、口をさっぱりさせる。
「聞いて欲しいんだ。
いやしゃべらなくていいから」
ようやくお茶を飲み始めたユイ。
「あの大剣で、見せた通り僕は調子を崩してた。
強さまかせで勝てるからね。
ずっと使えば、唯我さん達と一緒に育てた剣、技術だけでなくその思いも消えてしまうと思う。
ミノ以降はこれからも使うけど、それ以外は使わないでおこうと思う」
「人前でも?」
ユイがしゃべった!
「うん、カッコいい言い方だと『秘密の必殺技』って感じかな」
「じゃあ、わたしも秘密の魔法とか作りたいな。
固有スキルちょうだい」
ユイさんや、それは僕にはムリだから。
「今日出たアイテムなんだけど」
無視して続ける。
青い石が机の上に出現、もちろん【ボックス】からだ。
「蒼の鍵石って言うらしい。
くさかんむりの蒼ね」
「なぜ蒼だけ日本語?」
「さあ、かっこいいから?
それはいいけど、これを使うとボスはパスして下に行けるって。
【鑑定】では」
「明日は行かないよね、せっかくの休みだし」
あれ、清純は私立なのに土曜も休みか。
初めて知った。
「あ、そうか。
土日はダンジョン無しにしよう」
「ヨウ、行く気満々だったでしょ」
「いや……ユイのお父さんと会う心の準備もしないと。
あ、それでうちの父さんとも会ってくれない?
日曜の昼過ぎくらいがいいかな」
「もちろん!」
「決まりだね。
それで、気になるニュースがあるんだけど……」
「ヨウ、これって。
一気に大変なことになるんじゃ?」
そうだ、こんな事全く記憶に無い。
歴史が変わった?
前のこの頃はニュースなんて全然気にしなかったし。
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