『ほらあな調査』
※投稿ミスでこの回が抜けていました。5/1最初の投稿です。
前回は4/30 18:00の「ニセステータス」、この次が「偽装就職?」です。
申し訳ありませんでした。
「これで【鑑定】も平気!」
両手でガッツポーズのユイ。
幼さの残るユイもいい……。
あまり遅くならないようにしないとな。
毎日こういう生活が続きそうだし。
早速本題の攻略予定へ。
「丈夫な剣が手に入らないと、オーガ以降は魔法頼りなんだよ」
「なんとなくは思ってたけど、やっぱりねー」
「おそらくというか、ひとつ下の層で剣が出るみたいなんだ。
オーガは後半2匹になるから、片道10匹くらい。
いける?」
「うん、ジャベリンで30匹は楽にいけるよ」
「その後、下層はミノに違いないけど……。
もし奥だったらどうやってたどり着くか、なんだよね」
「また魔力が増えればだいじょうぶ!
ヨウはわたしにもっともっと頼っていいんだよ」
そうか、明日ダメでもこのステの伸びなら可能か。
もし良い剣が出れば、帰りは魔法無しで済む事もありうる。
まあこれは最良の場合だけど。
スキルじゃないけど、良いイメージは持っておこう。
《あの弱点攻撃》はもう使わない……。
「あとは、世の中の反応だけど。
特にまだ変化なしみたいだね。
昨日ダンジョンができたんだから当たり前だけど」
「お父さんが新聞いくつも取ってるから見せてもらったよ。
まあ、起こってるままね」
ユイのパパは社長だそう。
家のすぐそばの事務所で、小さなイベント会社経営。
一度会っておかないといけないかも。
まあそのうち……。
「ほらこれ、首都で調査はするみたいだよ。
他の市町村とかもやるだろうね、土地所有者の許可しだいで。
他の国もやるだろうね」
『謎のほらあな調査』のネットニュースを指差す。
「これ、ヨウ。危ないんじゃない?
武器とかぜったい持っていかないよね。
どうしよう」
表情の曇ったユイの手を握る。
【感知】で母の位置を確認してしまう小心者の僕。
「この人達には悪いけど、どうしようもない。
僕たちが行ったとしても……、何が起きてるのか説明しようもない。
まだバレるわけにもいかないし、全国いや全世界で似たようなことが起こるんだ」
「……そうね。
ダンジョンのことが知られたのっていつ頃か、ヨウは覚えてる?」
「戻る前に年表が出てたけど、日付までは覚えてないし。
確かもう少し後で外国の報道で魔物撮影されて。
日本じゃその結構あとで自衛隊が入るようになって。
本格的に認知されたのは最初の『アフれ』以降だよね」
「ヨウがそんな感じなら、わたしはもっと知らないはず。
まさかダンジョンって思わないし、他のことばっかり考えてた」
「僕も似たようなもんだよ。
最初の魔物撮影ではネットで盛り上がったけど、フェイクじゃないかとか。
後はずっとラノベばっか読んでたなあ……」
今日話すまで忘れてた。
自衛隊が関与して立ち入り規制まで、結構時間がある。
「あっ、それでね。
ヨウ、うちの会社に籍だけ置かない?
実質、荷物運びでバイト程度の仕事で」
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