ニセステータス
※今日4/30は02:06に続き2回目の更新です。読み飛ばしなきようご注意ください。
ユイは元僕専用イスに座ると、ネットは見ずにブツブツ言っている。
「ユイ、どうしたの?」
「ステータス画面がぁ……」
さっそく【ステータス作成】を使ってみたらしい。
もう一枚、何もない画面が出てきて意味不明だと言う。
考えれば、ユイには【スキル理解】が無い。
大まかな使用法が僕のように解るわけじゃないんだ。
隣に座り、レクチャーする。
念話じゃなく普通にしゃべるけど、問題ないはず。
PC操作を教えるのと似たようなもん。
てか、聞くとしたらおやつを持ってきてくれる母さんくらいだし。
あっ、さっそく来る。
「はいるわよー、開けてくれる?」
あっ、手がふさがってんのか。
ドアを開ける。
まあ母さんとユイの会話は伏せておこう。
普通の会話なんだが、母が「彼女」とか「かわいい」とか言うたびに気恥ずかしかった。
おまけに涙ぐんでたように見えたし。
どんだけ嬉しいんだ……。
「いいおかあさんねー」
「まあ普通だよ」
いつもの菓子じゃなくてショートケーキ。
張り込んだな、まあこっちも嬉しいけどね。
ユイが出せたのは、普通のステータスウインドウと『見せ』ウインドウだけのよう。
【ステータス理解】で履歴を解析できないと実ステは出せない。
でも、このペースでステが上がれは前のステはそれほど重視しなくていいはず。
総ステ数値が解るに越したことないけど。
僕の場合でも、リセット後だけで全部のステが396だし。
ユイはPCは父親のを触る程度。
スマホが使えれば十分だろう、コピペとか同じだし。
ステータスウインドウなら、慣れればもっと簡単。
「選択して貼り付けて。まず、スキルは無しで」
『見せ』ウインドウが有効になったよう。
僕の【鑑定】で見えるようになった。
まず、普通と同じに体裁だけ整える。
ジョブもそのままコピーして……。
自分のジョブが空欄のままだった、危ない。
スキルは厳選してもらう。
明らかに使えているスキルが無いのはおかしいし。
一般的なスキルの数や種類はユイのほうが慣れている。
まあ、任せて大丈夫だろう。
称号は他人に見えないから不要。
肝心のステ数値。
最初はこうだった、スキルは省略ね。
名前 : ユイ アリムラ 年齢 : 18
種族 : ヒト
ジョブ:火魔法士
レベル : 59
体力 : 132/358
魔力 : 82/358
強さ :358
丈夫さ :358
知力 :358
器用さ :358
敏捷 :358
運 : 70
僕と同じで明らかに高すぎ……。
1レベで全ステ+6だからな、ユイの場合。
全てをまず半分に。
これで「初期ステが良くて、運の凄くいい人」の数値。
現実に『ありうる数値』なわけだ。
これから実力を出す機会が出る、得意分野はそのままで。
そして、不得意っぽいものを決めて少し減らしておく。
はい、完成です!
レベル : 59
体力 : 132/132
魔力 : 82/174
強さ :72
丈夫さ :95
知力 :174
器用さ :174
敏捷 :174
運 : 70
ユイは魔法士だから物理を落とせばよかった。
僕の場合悩むな。
名前 : ヨウ ハマベ 年齢 : 18
種族 : ヒト
ジョブ:魔法剣士
レベル : 56
体力 : 150/165
魔力 : 89/89
強さ :60
丈夫さ :165
知力 :132
器用さ :160
敏捷 :165
運 : 77
スキル :
【剣技】【溜め】
【受け流し】【抜刀】
【回避】
【関節技】
【気配感知】【危機感知】
【ヘイト】
【火魔法】
【魔力回復3】【体力回復1】
【簡易鑑定】
【収納】
できた、ニセ(見せ)ステータス!
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