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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第二章
75/175

現実

※昨日以来初更新です。

 体調不良でお待たせしました。しっかり睡眠を取りたいと思います。


※第二章のステータス画面の年齢を18に修正しました。

 鈍くてごめんなさい。

 表向きのステ画面はできた。


 実は【ステータス作成】には、もう一つ変な機能がある。

 もしかしたらいずれ使うときが来るのかも……。




 高校卒業まであとわずか。

 せめて卒業はしておきたい。


 最大の理由は両親。

 討伐隊……いや違う、日本での冒険者。

 それが認知されるまでは、表面だけでも普通に生きないと。


 今突然、魔物がどうこうと言って高校に行かないなどあり得ない。



 気持ちはあせっている。

 ダンジョンに自由に潜れるうちに。


 けど、これは現実だ。


 未来の重大な事態に備え行動しなければ。

 でも、実際高校生に戻ってみれば、まずは常識。

 それに従わざるを得ない。


『称号取り』はたった1個に終わった。

 だがさっき、あの時しかできなかった。

 それは済んだ。


 現実に合わせ、自重している自分を憎々しく思う。



 何度も「あの時」の記憶を反芻(はんすう)する。


 トラウマにはしない。

 でも、動機は持ち続ける。


 元々授業中当てられるようなことはない。

 普通に大人しくしてさえいればいい。


 結局終業時間まで耐えた。




 特に積極的に話すような友人はいなかった。

 アニメなどの話をする3人くらいか。


 今日はバックレ事件もあったし、避けられているかも。

 言い訳は担任にしかしなかったし。


 家に帰ってから考えるか。


 ゆっくり帰る準備をした。

 何を持って帰ってたか、ちょっと忘れてて思い出しつつ。



(ヨウ、いる?)


 かすかな声のような。

 はあ、なんかトラウマになってるのかな、


(ヨウここなの?)


(ユイ?)

(いた!)


 校庭の遠くにいた。

 走ってくる。


 カバンを肩にかけたまま、思わず開いてた窓から校庭に跳んでしまった。

 まあ1階なんだけど……幅跳び世界新だな。

 加減は自然に出来てるから床は壊してないはず。


 ダッシュしたいが我慢。

 短距離世界新は、多くの生徒の前では見せられない。



 加減して走る。

 ユイはあの『アフれ』た街の少し先、清純女子高の制服だ。

 学校帰りか。

 少し幼い。


 目の前で立ち止まった。

 この時ユイは僕を知らなかったはずだ。


(ヨウ、よかった。やっぱりいた)


 意味が分からなかった。

 動けない。


 抱きつかれた。


 瞬間、全部理解した。

 多分。


 僕も抱いた。


(ユイはあのユイだよね?)

(うん。ヨウも……ヨウが戻してくれた?)

(うん)


 突然思考が回り出す。

【加速】状態でユイはなぜ分かったのか……


 思考が止まった。


 唇で感じる、ユイの唇の感触。

 僕の全神経はそこだけに奪われた。

お読み頂きありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] この展開いいね~おもしろーなってきた
[良い点] よかった、一から関係作るのは難しいと思ってたので変にこじれず記憶の継続がされてて良かった
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