唐揚げ
※今日4/24 01:22に続き2回目の更新です。読み飛ばしなきようご注意ください。
学校に戻ったのは昼過ぎだった。
カバン代わりのボストンバッグを開ける。
懐かしいな、この布の感触。
弁当を取り出す。
弁当箱を開けると、おっ今日は唐揚げだった。ラッキー。
食ってるのにアレだが。
ウンコに関する話でイジリ、じゃないな、イジメを覚悟してたが。
なんかこっちを見てしゃべってるやつらもいる。
禁断の【盗聴】!
「意外とやるんじゃね? どんだけバックレてんだ」
「ウン……ン行くとか俺でも恥ずかしくて言えねーし」
「平然とメシ食ってるぞ」
そうか、僕があの時も今も平然としてるから戸惑っているのかも。
別に何されてもいいけどね。
多分【予測】で……危険無さすぎて効かないかな?
まあ無視しつつ逃げればいい。
食べながら『称号』チェックしとこう。
称号獲得、初 『運10上昇、ただし限界値は70』
ステータス獲得、初 『低いステ初期値を10にする』
スキル獲得、初 『ステ増加を倍増』
固有スキル獲得、初 『ステ増加値+1』
ジョブ獲得、初 『ステ増加を最高値固定』
魔物討伐、初 『ステ初期値+1、ただし限界値は11』(新)
最初のは意味無いし。
けど次のは念願のヤツだ!
低い初期値で弱々という設定、いや仕様で散々悩んだから。
そしてなるほど、だ。
1レベルでステが7も増加っていうのは、次の3つのせい。
戻って来たおかげでのチート。
マジチート過ぎ。
最後はヤケにショボいけど、ステ獲得と同時確定だから調整したのかも。
僕は別々だったけど。
箸が止まっていた。
唐揚げをほおばってご飯をかきこむ。
「浜辺君!」
担任の女性教師、八木先生だ。
40代くらいでまあまあスラリとしている。
「一体どこに……」
「すみませんでした」
立ち上がって耳元にささやく。
「あの、下痢がひどくてこもってました、なるべく遠いトイレで。
悪いのが出たみたいで、今はなんともないです」
「そうだったのね……お昼は食べられてるようだし。
教室に戻る前に一度来てほしかったけど。
気をつけなさいね」
チョロかった。
普段目立たずマジメな、モブ生徒特権だね。
まず弁当を食べてしまおう。
まだ戻って2時間経たない。
あえて、「あそこ」で起こったことを反芻してみる。
最近というかこの頃既に、フラッシュバックなんかの対策法が分かっていた。
ショックがひどくなければ、自ら思い出してみる事。
その方が気持ちが整理でき、思い出しにくくなるそうだ。
そして、やるべきことが次々浮かぶ。
多すぎる。
7年しかないのか、7年も頑張らなければならないのか。
いや、まずは。
【ステータス理解】と【ステータス作成】が気になる。
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※『ウン……ン』というのは食事時なのではっきり言えなかったようです。




