表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
59/175

行軍オーク

(そこにいて、発信は待って)

 走りながら念話を送った。



 オーク達は集団というより、()()()()が本能のまま街方面に向かっているのだろう。

 僕達がいるのはそのオーク達の下の端っこ。


 とりあえず下から順にジグザグに倒してしまおう。

 下手に処理班を呼んだら、彼らが被害を受けるかも。


 感知範囲外か、市街優先か、この辺りに隊員の気配は無い。


 走っている間、【思考加速】で状況整理できた。



 2匹目、ほぼ不意打ちだった。

 引いたままだった剣がオークの首を刈った。


(一旦合流しよう)

(うん)



 もう一度しっかりとユイに状況を説明しておく。


 スマホのマップ上でオークのいる範囲を四角く示す。


「歩いて降りて来てるから、十分ジグザクに殲滅できる。

 処理に来る人達の強さが分かんないから、倒せてから呼んだほうがいいかも」


「そうね、さっきの座標は記録だけして送ってないから大丈夫。

 倒して行ってくれれば、付いていきながら記録していくね」


「すぐ先で倒してる。

 次からは倒すたびに念話するから!」


 次に向けて走る。




(端っこ倒した。逆に向かう、あと7匹)


 確か6匹倒した。

 順調だ、問題ない。

 オークなら。







 終わった、とりあえず。


(終わったけど、連絡は待って。まず合流しよう)


(? うん)




「記録はできたよ。

 もしかして、もしかしなくても、まだ何かいる?」


「いる。ちょっと動きが予想できないんだ。

 Bランクの人達まだみたいだし」


「それ、次出て来るのを待ってるんじゃない?

 普通は『アフれ』は単独では起きなくて数匹以上で行軍するの。

 といっても、それぞれバラバラで動くそうだけど」




 ダンジョンは山の頂上に近いところにあった。

 斜め下に神社全景がきれいに見えている。


 ダンジョンの囲いが一部壊されている。

 他にはない、太い金属でできた(おり)のような構造だ。


 これを壊すとは……。

 こいつが最初に出てきたんだろうか。


 更に出てきて進軍を始めたら……。



 二人でかなり遠巻きに見ている。


(Bランクが早く来ないと)

(今それらしいのが向かってきてる、神社の方)


 まず、神社駐車場まで車で向かうみたいだ。

 なるほど、それが早い。


 ここに向かっているのは間違いない。

 いつもの法則のようなものがあるのか。


 ああ、『アフれ』の原因除去か。




 ダンジョン前で待ちぼうけ(?)していたのは一匹のオーガだ。


 二人のスマホから同時に警報音が鳴った。

 マナーモードのはず……そういや消せないって何かで見たか。

 もう遅い、気づかれた。

お読み頂きありがとうございます。

もしよろしければ、この下の★★★★★(クリック)評価とブックマークをお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ