平静
4/17(日)3話目更新です。
基地に戻ると使わない剣を北村さんに返却。
休みになるし、忘れそうだったから。
「まさかアレを使うとはねー。
それとDランクおめでとう!
ランクが上がればもう少し良い剣つかえるから。
あれって、通常の支給用だからね」
「Aランクは剣は凄いんです?」
「まあまあいいやつね、言えないけど」
そうか秘密か。
なにせ日本で10人いるかどうかのAランクだもんな。
ドロップアイテムかも。
良いのが手に入るかはランクと運なんだろう。
「もう一回あの店行かない?
前は味しなかったから」
「えっ、ヨウから初のお誘いラッキー!」
改めて食べて飲むと……
美味かった!
ケーキの甘みを感じている時に苦味のあるコーヒーを流し込むことで絶妙のハーモニーが生まれる。
これは数々のトライが生み出した味覚の究極系と言えるだろう。
どうでもいい評論をした。
でもこれで落ち着いた。
今日の戦闘、立ち会いを経てもう一段平静を取り戻せた気がする。
コンビニグルメ知識で無双し、アパートに戻る。
結構どうでもいい念話をしてたが、普通に会話してたように感じた。
色々僕の中で変化してる。
交代で部屋着に着替え、兄妹みたいに普通にテーブにつく。
魔力をぶつける、いわば魔力投石の話は聞いた。
バフは使っていないそう。
自分も受けた感覚が無かったからそうだろう。
そういったスキルは運次第だから珍しいそう。
ユイさんが持ってるスキルは魔法・魔力強化系だ。
僕の魔法士版か、数は10いかないけど。
「魔法を撃つのに訓練所とか行きたいんだけど。
はっきり言ってまともに撃ったこと無いし」
「ヨウは剣に集中したほうがいいよ。
弱々って言うけど、動きとか相当レベル高いから」
「一応『魔法剣士』なんだけどな……。
ユイさんがそう言うならそうなのか」
「ちょっと!」
なんだ!? なんか怒らせた?
「“さん”付けは無いっしょ!」
「ごめん、わかった」
今更だよなあ、怒って当然かも。
そこまで気が回らなかった……。
あれ? そうなのか?
普通に魔法講義を聞いたが、剣士としてどうするべきかという話に変わってしまった。
ヤブヘビだったな。
『冒険者入門書』の話になった。
スキルを取るにはイメージだというくだり。
確かにそうだ。
特に固有スキルはそうだったし。
更にラノベの話になり……。
普通のおしゃべりだ。
もういいや。
食事の後、交代で風呂に入る。
寝る時の目覚ましタイミングは一致してしまった。
ユイさ……ユイの魔力は250超えだが、回復速度も増えているそう。
通販で買った新品のマットと寝具で僕は寝かせてもらう。
ユイ、は僕のベッドだ。
エッチなことはしません、と誓ってたからね。
もう僕だけの世界。
イメージ後に【加速】……
斬れない魔物
声が聞こえる、恐ろしい声ではない
だが、冷たい
「お ま え に は 無 理 だ」
目覚ましで意識が戻る。
また似た夢だった……。
違和感。
固有スキルがもう一つ生えていた。
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