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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
51/175

合宿

4/16(土)4回目更新です。

ブクマ出来てない方はチェックをよろしくお願いします。

「入るよ―。ヨウさんも一緒」


「いいよー。あ、どうぞ!」


 404の病室に入る。


 そういや聞き忘れたが、いつまで入院するのだろうか。

『アレ』使ったとしたら、とっくに治ってるはず。


 いや、メイさんや病院の都合なので聞かないでおこう。


『影』のような変な気配はない。



 あ、こっそり聞こう。


(いつまで入院するの?)

(担当の先生がいいタイミングでって言ってたけど。多分もうすぐ)


「おねえちゃん何すまし顔してんの?」

「何が?」

「いつもヨウさんのことばっかり嬉しそうに話してるくせにー」


「ちょ、めい……」

 口に人差し指を当てるユイさん。

 見えてるって。


「わたしダシにしてデートしてるんでしょ?

 ……。

 てか、ヨウさんって気づいてなかったりしたりして?」


 どう答えればいいだろう。

『念話関係』結婚のことも聞いたから、意識しまくりなんだけど。


 今日も抱かれたし。


 いかん、思考がおかしい。



「めい、ヨウさんまでからかっちゃダメでしょ」

「別にからかってるわけじゃ……。

 思った通り言っただけで……ごめん、おねえちゃん」


 微妙な流れになったが、だたの普通の姉妹の会話だ。

 気にせずごまかそう。


「ああ、なんか持ってくれば良かったかな」


「そんな、気にしなくていいよ」

「はい、だいじょうぶですから。

 かえって気を遣うんでそういうのは無しで」


 まともに話せばすごく良く出来た子みたいだ、メイさんって。


(よくできた子だね)

(まあ、人前じゃあね)

(どこもそんなもんだよね、多分)




 車を置いたまま病院を出て繁華街へ。


 コーヒーとケーキの美味しい店があるらしくて、手を引いて連れられた。


 非常時に備えての制服退勤だけど、ちょっと目立つかな。

 ペアルック(?)だし。


 そういや以前、制服隊員がスーパーで買い物してるの見たな。

 別に違和感はなかった。


 初期の初期には、苦情とかもあったらしい。

 色んなメディアで “行きも帰りもみんなを守る討伐隊員” って宣伝して今は普通になってる。

『アフれ』で多くの人が家を壊されたり怖い思いをしてるし。




 コーヒーはいつもブラックだけど、以前甘いケーキと一緒に飲んだことがあった。

 その時の絶妙な甘味と苦味のハーモニーは絶品だった。

 コーヒーの苦味まで計算されてるような。



 特に見られたりもせず、窓際が空いてたのでそこに座る。


 ケーキとコーヒーセットがある。

 やはり頼むならこれかな。


 やけにユイさんは静かだ。

 念話でお勧めとか教えてくれそうなもんだけど。


「このセットでお願いします」

「わ、わたしも同じで」



「ねえ、あの、合宿とか大丈夫?」


 ユイさんが幹事、っていうか手配してるのか。


「うん、特に予定は無いし行くよ」


「じゃあ、決定ね!

 あとでうちに寄って。

 荷物とかまとめてあるから」


 僕の車に同乗するのか?


「じゃあ、ヨウの家で合宿決定ということで。

 よろしくお願いします!」


 パーティー全員が僕のアパートに?

 違う。


 これはやられたかも。

お読み頂きありがとうございます。

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