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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
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抜刀マジック

【間合】と【抜刀】。


 まだオークが出てきそうだが、あえて【抜刀】スキルを使ってみる。

 名前は【抜刀】だが、納刀にも使えることが分かる。

【スキル理解】のおかげだ。



 念のため剣を右手に掲げたまま、吊るすベルトを調整。

 普通に、片手で自分で出来てるし。


 さっきまでは首より前で抜くようにしてたが……。


 まず、走ったりしても地面に着かないくらいまで下げる。

 すると結構斜めになり、肩の後ろから抜くことになるが。


 剣の腹を肩に沿わせ、鞘に切っ先が届くと自然に力を抜く。

 あら不思議、滑るように納刀できた。


(手品?)


「どう言うこと……」

「はあ?」

「出来んじゃねぇか……」

「ウソん」



 次は本命の抜刀。

 最初はできるだけ真っ直ぐ抜くが、その後は自分でも分からなかった。

 最後の『遊びの部分』の感覚はあったが、普通に抜けた。


【抜刀】スキルありがとう。


 理解不能過ぎたのか、もうユイさんも、誰もツッコんでくれない。

 少し寂しい。



 単独オークに向かっていく。


 溜めは必要だが、昨日と同様に斬れる。

 当然間合いはきちんと取れていると思う。

 この両手細剣、使える。



 数匹で【間合】の効果、というかどの辺りで斬っているのか確かめた。


 不思議なことに同じ部分ではなかった。


 最初は剣の中間など、どこで斬るのが効果的か確かめようと必死だったが。

 そんな決まりは無い、というか使い方によるのだ。

 選択肢が広がる、その程度で良かった。


 そして間合いが広くなるのは大きい。

 あとは、まだ先だがオーガでの『突き』の精度だ。


 先を考えすぎて気を抜かないようにしないと。


(すごいよ)

(スキルのおかげかもね)

(そんなことない! 昨日までもそうだったし)

(ああ、ありがとう)






 もう既に、複数オークに対している。


 昨日と同じ、むしろ昨日以上に動ける。

 ヘイトや感知も連携が上がっている。

 敵オークが思ったように動いてくれる。


『剣が抜けない』だけの事でどんだけ色々影響が出てたのか、って話。





「よし、昼にする」

 リーダーの言葉を待って、腰を下ろす面々。


(あんな感じでポンポン出るんだ。スキル)

(あ、ちょっと待って、配膳担当だから)


 クーラーボックスを一人ずつ差し出し、取ってもらう。

 この方が効率がいい。


 勝手に取ってもらっても必ず好きな物が残る。

 やはり、買い物スキル持ちが買っているに違いない。


(うん、『称号』ってここ入ったときに言わされたよね。アレの……)

(わたしは称号なんてないけどね。うらやましいな)


 そうか、称号って全員にあるわけじゃないんだ。

 昨日は念話出来て興奮してたのか、聞き返されなかったな。


 入隊訓練で一緒だった佐藤さんには付いてたそうだから、普通なのかと思ってた。

 恥ずかしい称号、やっぱり聞いてみたい!

 新しい目標……にはならないな。



(それでそれで、今日空いてる?)

(ご、ごめん。帰りにそれは話そう)


 嬉しいけど、複雑だ。

お読み頂きありがとうございます。

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