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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
39/175

念話

 ※前回あとがきに「現在ステータス」を追加しています。

 朝だ。

 ダンジョンへ到着。


 そういえば試したいことがあった。

 ダンジョン内では驚かせて事故につながるかもしれない。

 やるなら朝のうちだ。


(おーい!)


 使ったのは【念話】だ。

 みんなが一瞬止まったような。

 わかり易いのは耳をほじったヤスだ。


 どんな風に聞こえたのかはわからない。

 音として認識されて無いかも。


 最悪片道でも、なにかに使えればと思ったが無理だった。


(ヨウね、今の)


 うわっビックリした!


 いや多分僕の方もビックリさせてるはず。


(うん、突然ごめん)


 声の主、ユイさんがこちらを見ていた。



 彼女も何回か試したが、ダメだったそう。

 やっと現れた念話の通じる相手が僕だったわけだ。


 特に今話すことを思いつかない……。

 これは伝わってないよね。


 なるほど、言語化して相手に伝える意志がないと伝わらないよう。


(じゃあ、また何かあったら)

 嬉しさとか色々な感情を隠しつつ、返しておく。


(うん、またね)


 ふと見ると、見つめ合っている僕とユイさんをひらタンがジト目で見ていた。



 あっ、唯我さん登場。


「中では素っ気無くなってしまうので、先に言おうと思いまして」


「はい、なんでしょう?」

 まさかここで例の話じゃないはず。


「今は研修扱いになっていますが。

 もうしばらく、と言うより6人目のメンバーになってもらえませんか?

 手続きはしておきますから。

 可能な限りやってみますので」


 願ってもない事だった。


 ユイさんと居たいという不純な動機は少ししか無い。

 少しだ。

 本当だ。


 戦いでは今は見ているだけだが、オーガの対処ができれば。

 越えられない壁ではないと思いたい。


 そして、10階層。

 オーガは2匹以上で出ないのか、出るとしたらどう対処するんだろう。

 その話はまだ聞いていないが。


【加速】に頼られるのは……構わない、それしか出来ない。

 それが僕の最高の能力だ。

 他所に行けば、余程の事がなければ使えなくなるだろう。

 ここだから使える、そんな気がする。


「もちろんお願いします。

 やってみたいことが数え切れないほどありますし」



 横でユイさんもホッとしているような。

 そりゃ、せっかく念話の相手が見つかったんだからな。



 ダンジョンへ向かう。


 指示を受け、ゴブリンでは先頭に立って斬り、走る。


「こりゃリーダーに追いつくのも時間の問題かもしれねぇ」

 ヤスが軽口を叩く。


 やっとここまで来たな、と自分で思う。

お読み頂きありがとうございます。

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