新たな訓練
あっという間に休みは終わった。
寝過ぎた。
出勤し、いつものように車に乗り込む。
休みの間に出たスキルを報告。
【盗聴】は人聞きが悪いので秘密。
【熱耐性】【体力回復】
「火傷がきっかけで一気に来ました」
「ダンジョンでは全くの無傷でしたからね。
耐性系は普通の隊員でもまあ出ますけど……」
魔法練習のことは特には話さなかった。
ひらタンの言うように、普通に皆しているはず。
日常に支障ないレベルで。
「他に悩みとか、話しておきたいことはあります?」
思い出した、せっかくだからあの事を聞いておこう。
「変なことを聞きますけど。
お二人は僕の【アイテムボックス】の事を知っていますよね」
「ああ、なんとなくわかったー」
ひらタンが先に反応した。
「【アイテムボックス】を欲しがるのはまず商人です。
あとは密輸関係とか裏世界の人たちで、挙げたらキリがないです。
飛行機などでは【収納】所持者も検査されますが。
通常スキルでの【アイテムボックス】所持者は日頃から、政府にも裏組織にも監視されることになるわけです……」
「冒険者や討伐隊員にはあんま意味ないしねー。
便利だろうけど」
「なるほどですね。
おふたりともありがとうございました」
今日は明らかに違う場所に向かっている。
「今日は別ダンジョンですね?」
「ええそうです」
ニヤニヤするひらタンが不気味だ。
着いた。
前より更に郊外、まあまあ集落やコンビニなどある場所だ。
ダンジョン前広場には大型のバンが先にいた。
人がまだ乗ってるな。
【索敵】で分かった、敵ではないが。
僕らが車から降りると、もう一台から隊員が降りてくる。
3人だった。
でかい盾でヘルメットを付けた大柄な男性。
ちょっと体を傾けた癖のありそうな剣士。
細い木の杖を持つ女性……かわいい。
「今日から一緒に行動する、コード『唯我独尊』のメンバーです」
「平田剛士だ、『ゴウ』と呼んで欲しい」
でかいけど、多分真面目なんだろうなと思ってしまう。
ヘルメットも鎧も、盾もピカピカで直立不動だし。
「金村康夫、『ヤス』だ」
ヤンキーがそのまま大人になったようなリーゼント。
正直、苦手なタイプ。
体は傾けてるが、体格は均整が取れている。
「有村唯です、もちろん『ユイ』でお願いします」
かわいい。
二十歳くらいか。
ペコリと頭を下げる。
かわいい。
「私のことは『リーダー』、ひらタンはそのまま呼んでください。
浜辺さんは呼び名はどうします?
全員にあなたの名前とジョブ、訓練結果は伝えてありますけど」
5人、いや6人もいると短い呼び名が必要なんだろう。
「初心者の浜辺洋です。
『ヨウ』でお願いします」
お読み頂きありがとうございます。
もしよろしければ、この下の★★★★★(クリック)評価とブックマークをお願いいたします。




