大当たり!?……
おやつ終了、報告タイムだ。
「魔法剣士ですか、バランスが一番いいです。
一般的には特徴のないハズレと言われてますが……」
ハズレか……。
「あなたの場合、最適と言えますよ。
優れた技の剣と、それを補助する魔法。
物理が低いらしいですから、色々補強できるはず」
慰めかも知れないが、今日までは戦えた。
信じてやってみるしかない。
「火魔法は限定的解禁でしょうか、少しは魔法も上げないと。
まずは慣れないと話になりませんし。
肉体強化はどうしても必要な時だけです」
新スキルはまず【魔力回復】。
「どうりで。
【収納】使用は問題なしですね」
あとは普通に3つ追加して伝える。
最後に【アイテムボックス】を告げると、久しぶりのアレが。
「えええー!」
「うそん!」
「固有じゃないんですよね?」
「そうです」
「困りましたね」
超レアスキルということか。
バレるとまずい?
「【アイテムボックス】は通常は固有スキルですが。
まれにあなたのように通常スキルに出る人がいます。
色々ややこしい事態に巻き込まれるらしいです」
慌てて『隠蔽』オン!
「実は【偽装】持ってました!
ごめんなさい!」
「なるほど……まあ、当然の成り行きでしょうね。
この流れで出てないほうが不思議です。
気に病む必要はありませんよ。
スキルバレさせる事になってごめんなさい」
「いえ、深刻なことみたいなので逆にすみません」
「じゃあ順に説明しましょうか。
どれも魔力は不要なはずです」
【ヘイト】魔物の敵意を集め、呼び寄せる。
今は危険なだけだが、レベルが上がればおとり効果は絶大。
【危機感知】強力な攻撃を察知する。
初見の魔物での深刻な危険を避けられる。
「【アイテムボックス】に関しては限られた事しか知らないですが。
容量の巨大さや内部での時間停止という話は聞きます。
例えば、時限爆弾を入れておくと出すまで爆発しないとか」
ラノベで出てくるやつそのままか。
いや、調べないと。
「直接使うのは見せないほうがいいです。
どうしても使う必要があるなら、収納に見せかけてください。
一人のときに練習したほうが良いでしょうね」
「わかりました。
アドバイスありがとうございます。
命拾いしました」
「じゃあ2日間お休みにしましょう。
休み明けは……いえ、また話しましょう」
考えていることがある。
魔力切れの確認をもう一度しておこう。
とても役に立つひらタンさんに。
「わたしなんかいつも寝る前に使い切ってますよ。
もしかして魔力が増えるかと思って始めたけど……。
まあ、たまーに増えるから無駄じゃないです。
魔法レベルも『モノ』によっては上がるのでお勧めしますよ」
「頭が悪くなったりしないんです?」
普通に聞いただけなのに、なぜ怒っている?
「同じことを考えてました、やっぱり少しは増えるんですね。
ありがとうございます、困った時のひらタンですね!」
危機は回避した。多分。
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