紅の杖
※昨日6/07 04:00に続き、今日最初の更新です。
読み飛ばしなきようご注意ください。
ボスドロップx4は確定。
トドメのヨッシーは8レベル。
僕とユイは4レベルずつ上がった。
ヨッシーは両手をついて痛みに耐えているよう。
ダメージ状態で固有スキルをぶっ放してるからな。
僕が言うまでもなかった。
ユイがヨッシーに肩を貸し、入り口から出ていく。
当然だが、下へ行くのはまた改めて。
現れた4アイテムを【ボックス】回収、改めて手に持つ。
外に出ると、ヨッシーはもうしっかり立っていた。
「ありがとう、でした。もうだいじょぶ、です」
「ヨウ、それ。
なんでフェンリルで?」
「さあ? ブレスが魔法だから?
なんかドロップの法則があるのかも、ボスだし」
赤い魔石?宝石?の先端に付いた杖をユイに渡す。
「綺麗……」
「つよそう、ですね」
「ヨッシーも次いいのが出たらね」
「うん、だいじょぶだいじょぶ。つえ、つかえないです」
「『紅の杖』っていうらしい。
あとは紅の鍵石、エリクサー、魔石だね」
「次、敵出たらさっそく使っていい?」
「みせてください、です!」
「もちろん。
『不壊』と『清浄』付きだね、武器使用も想定かも?」
「効果は言わないで、使って見てのお楽しみ、で」
「こっちに被害が出ないようにね」
「……」
もちろん半分冗談。
でも、バフで熱対応してるとはいっても怖いかも?
「エリクサーは共用でいいね?」
「はい、もちろん、ですね」
アイテムが消失する。
ヨッシーに初めて見せる【アイテムボックス】の挙動。
「後で説明するね」
もうデカい犬か猫にしか見えない。
2匹のフェンリルが走ってくる。
僕は石2個いっぺんに指で弾く。
【投擲】効果で2匹とも命中。
ヨッシーもステが高いので離れても難なく当てる。
「じゃあまず一発いくね」
ユイが杖を向ける。
レーザー?
一本の光というか炎が2匹とも貫いた。
「うそん!?
抑えめで撃ったのに……。
これ、前の杖の何ランク上なんだろ」
「うん、炎50%、他属性は30%上昇ね」
「いや、体感はそれどころじゃないよ、これ」
同じ手順で倒していく。
もうフェンリルもレベルアップには足りない。
ユイだけトドメでも誤差のようなもの。
今は魔力調整というか、慣れてほしいからね。
最後一匹、ミニフェルノの極小まで調節できたようだ。
「魔力半分以下なのよねー」
属性強化等々にはまだ謎が多い……。
ヨッシーには休んでもらい、オーガまで魔法で倒していく。
後は僕の剣で、もうユイとヨッシーは見てるだけ。
出口前で【アイテムボックス】の話をする。
希少で普通は固有スキルらしいから、今は知られて無くて当然だろう。
「じゃあ、【加速】試してみるね。
……終わった、ありがとう」
「えっ?」
「アイヤ?」
「このフロア全部倒したけど、魔石出るの遅いから放置ね。
明日残ってたら拾おう。
ヨッシーの体と、僕の加速でのダメージ見るから今日はもう終わり」
こんな日もあっていいと思う。
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