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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
162/175

究極の初見殺し

※今日6/07は00:00に続き2回目の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 必殺技を隠しておく必要はあるのか?


 自己満足の部分はある。

 だけど、実利も大きい。


 ヨッシー、つまりイーチェンはまだまだ伸びる。


 僕は仮のタンクのような役割を果たせる。

【障壁】で止め、【鬼威圧】で引き付ける。

 僕の剣に頼れないからこそ、彼女は頑張れる。


 もっと戦えるようになって欲しい。



 あとは僕自身の問題。

 一番最初に感じ、ユイにも明かした。


 大剣では自ら敵を切り伏せに向かう戦いになる。

 パワー任せ。


 だから今もオークまでは僕一人で戦う事が多い。

 ぎりぎりの両手細剣で、敵をコントロールしつつ繊細に戦う。


 強い敵にも牽制しつつスキを作る。

 今でも僕の技術は向上しているはずだ……。




 順調にフェンリルを倒していく。


 僕が前面の一匹を突き、引き付けるとヨッシーがトドメ。

 交代してもう1匹も。

 ユイは投石詠唱のみ。



 速ミノ討伐の時からヨッシーは10レベル。

 僕らは5レベルずつ上がっている。

 この分だけでもヨッシー45のステ上昇だ、全ステ500超え。




 最奥に到着、今日はボス部屋に挑む。


 扉を開けると静止したボスが待っていた。


 ラピッドフェンリル、速ミノと似た名前。

 芸が無いな。


「スキルは【噛みつき(速)】のみ変更、あとはほぼ同じ!」

 ユイには画面ごと送ってあるが、ヨッシーにも伝える。

 反則気味に【看破】を使えるのは有利なところ。


 左右へ次々ランプが灯る、間もなく動き出す。




 ヨッシーが僕の反対側へ展開。


 あ、忘れてた。

 ヨッシーは暗視系のスキルが無い。


 今横切っているのはフェンリル正面、これは。

【加速】!


 動きが止まったヨッシーに駆け寄り、抱きつく……。


 ブンッ


 視界がブレる。



 数メートル移動していた、ヨッシーと一緒だ。


【噛みつき】は瞬間移動。

「速」が付いたということは溜めが減るということしか無い。

 究極の初見殺し、か。


【鬼回避】が間に合った。


 このまま大剣で……いやダメだ!


 ヨッシーは自信を失いかねない。

 助けられた上にいつの間にか倒されては。


 無理に体を移動させられたヨッシーにはダメージがあるだろう。

 でも、信じることにする。

 彼女はただの冒険者ではない。


 停止!

【加速】は止めた。

 多重というか、加速された思考で考えていた。

 2秒も経っていない。


【鬼威圧】を使いつつ、イーチェンやユイのいない方へ走る。


「こいつの正面は一瞬で横切って!

 即【噛みつき】が来るから!」


 ヨッシーが腰をおさえながらふらついているのが見えた。


 速フェンリルが溜めに入る、瞬間もっと奥へ走る。

 溜め解除し、爪を振るってくる。


 今度はブレスだ、斬る。


 また溜めるか、忙しい魔物だ。


 更に走るとその向こうに炎が見えた。

 これは、もしかして……。


 ヨッシーが一瞬見え、炎の剣が振り下ろされた。


 飛ばすのではなく、直接の斬撃。

 これが本来のヨッシー……イーチェンの固有スキル。


 ラピッドフェンリルが真っ二つになり絶命した。

 ヨッシーは強い。



 では、【ドロップ鬼獲得】で、アレを確定させてもらうか。

お読み頂きありがとうございます。

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