クリーンエネルギー
※一昨日6/04 04:00に続き、今日最初の更新です。
丸一日お休みを頂きました。
大変おまたせしました。
「なるほど、『先達』にそんな繋がりがあったとは……」
「最後に話すとは、お人が悪い。はは……」
「いや、まずは全体を知ってもらわないと。
いきなりこの事を言っても伝わらないんで」
「うん、正直わたしたちもイミフだったのよね」
「『先達』ってあくまで、“先に経験している”ってだけですけど。
あっ、あとこれ」
【ボックス】からポケットに数個の魔石を移動、取り出す。
「この事も伝えていただけますか。
ただのガラス玉にしか見えませんけど」
議員に渡す。
「これは?
あ、さっき言ってたクリーンエネルギーの!」
「はい、魔石です。
自衛隊でも放置してるわけがないと思いますけど。
イアン・マックスにも“使える”とだけ言ってあります」
「彼のコネクションならもう何か発見してるかも?」
「話した通り、利用法判明が1年ちょい後くらいでしたから。
物理的な実用化にはもっと数年かかってます。
情報があれば手探りよりはマシでしょう。
出来れば魔法的実用化できればいいんですが……」
「魔法的?
ああ、なるほど!」
さすが議員は察しがいい、というか詳しすぎ、この方面。
「日本発で物理的な発電はできたんですが。
本来の使い方って違う気がするんですよね。
まあとりあえずは普通にで仕方ないです」
「私のような者に預けるのは良い判断です。
新米議員に過ぎませんがね。
個人的に企業や研究機関に頼むのはまずいですね。
国絡みですから」
だいたい伝えるべきことは伝えた。
後は連絡先を交換、ヨッシーは本人に話してからだ。
北村さんと議員が帰ってから、生見さんにあらましだけ伝える。
協力者になってくれそう、とだけ。
生見さんにはまだ第三者でいてもらうことにする。
ヨッシーもまだ同じでいいか。
「晩ごはんどうしようか?」
「ちょっと、『大人の関係』ってなんなの?」
「ちょうどいい質問ってあるっけ?
僕はアレしか思いつかなかったから」
「うー、それもそうかもね……。
いつになったら……」
「もう外真っ暗だよ、早く決めよう」
「んもぉ」
2人で手分けしてヨッシーと生見さんにメールする。
すぐそこにいるんだけど。
「車買わないんです?」
ラーメン屋で言われて初めて気づいた。
自分の車くらい持っててもおかしくないよな。
今の状況。
「管理人さんのは自分の車?」
「もちろん。
あ、高級車っぽいけど、うちの車って割と安いですよ。
ん千万とかしないから」
「へぇ、カタログとか見てみようかな。
ネットで見れるか」
本当は大衆車の方が落ち着けるような気もするけど。
普通っぽいのがあれば考えるか。
「わたしも買おうかなー」
「わたし、めんきょとらないとです」
ヨッシーは手続きとか大変そう?
帰化はできるんだろうか。
いや、まず僕達の目的達成しないと……。
帰化するにも日本にいる意味が無いからな。
アメリカとかに行くハメにならないように。
お読み頂きありがとうございます。
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