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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
157/175

『大人の関係』

※昨日6/03 05:46に続き、今日最初の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 コーヒーを作ったままだ。


「全員、コーヒーしか無いですけど。

 ユイもそれで我慢して」


 立ち上がって、キッチン側に。

 死角になった場所に4組の器が現れる。


 洗わず、【ボックス】内で汚れを分離してるのは内緒。


(『先達(せんだつ)』ってお揃いだね、決まり?)

(待って、ユイ)



「あのー、その『スキル』の確認方法ですけど」

 議員だ。


「自分しか知らないことを聞いてみては?」



 なんてこった。

 当然【看破】では北村さんの固有スキル以下は僕らに見えない。

 ステはユイにも送ってる。


 だからふたりして、確認方法が無いと思いこんでた。

 実演してもらえば済むのに。


(ジッチャンの名が……)

 ユイが悔しそう。



 コーヒーを配りながら言う。


「それじゃ、僕達ふたりはもう……訂正。

 ふたりはまだ『大人の関係』ではありません。

 これどうでしょう」


「ちょ、ヨウ!」


「もちろん本当ですね。

 ……でも過去にはそうでは無かった?

 あれ?

 何言ってるんでしょう、私」


「はい、今は僕達は清い関係ということで。

 確認終了です、ありがとうございました」


「正解でいいんですか?」


 ちょっと話をごまかそう。


「それで、いつもこんな風に複雑なことが分かるんです?

 ややこしくなりません?

 もちろんスキルはオフにできますけど」



「それ、使い手次第だから」


 なぜかユイが答える。

 謎解きのつもりか……。


「スキルは結局魔法そのものだから。

 コンピューターのように断定するわけでは無いの。

 慣れでいくらでもうまく使えるし。

 つまり、もっと曖昧で便利なものなの」


「なるほど!」

 議員が感心してしまっている……。



 あと、聞くべきことは。


「さっきの『先達の助』ですけど。

『先達』に当たる人とか、心当たりは?」


「いえ……まったく。

 あえて言うならあなた方くらいでしょうか……」


「あと、『(じょ)』という部分。

 否定的な意味になる言葉ってありましたっけ?」


「犯罪では『幇助(ほうじょ)』って言いますけど、助ける意味ですね」

 議員が答えた、さすが?


 ユイがスマホで調べる。


「調べたけど、最初に助が来る言葉は……。

 ズバリ、『助平』ですね!」


 何がズバリなんだか。




「で、どうする?

『先達』の事まで話すのはいいとして」


「私は信用していいと思うよ。

 ってゆーか、ずーっと探り合ったままでいる気?」


 もし全部話したとしても公式には出ないはず。

 出るなら『と、彼らは主張している』ていう感じかな?


 女性の方がこういう決断は向いているそうだ。

 雑誌に載ってた。



 結局、北村さんの決断は正解だった。


 本当だと分かるのだから。

 僕達ふたりがどんな奇想天外な話をしても。


 議員には納得してもらうしか……。

 いや、こういう話は結構好きそうだ。

お読み頂きありがとうございます。

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