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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
156/175

尻切れ?

※昨日6/02 04:00に続き、今日最初の更新です。

 大変遅くなりました!

 また同じお客さん、生見(ぬくみ)さんと一緒に来た。

 自ら手続きを済ませてきたよう、動きは見えてたけどね。


 生見さんは帰っていった。

 議員が苦手?

 よほど大事な話でもしていると思ってるのかも。


 わざわざメールを使いユイを呼び出す。

 この人達には念話の存在は秘密だ。


 コーヒーを準備している間にユイが来た。

 後は水を入れて、リビングへ。

 ヨッシーには後で2人がかりで説明しよう。



「さっそく、何か司令です?」

 適当な事を言ってみる。


 まず議員からだ。


「いいえ、今回は全て隠すこと無く話そうと。

 いや、私がしゃべったのは全て事実です。

 実は私も知らなかった事があったようで。

 北村さん、お願いします」


「はい、全て話せなくてすみませんでした。

 スキルについては本当です。

 もうお分かりですよね?」


「僕が“脅威”として報告されてしまったんですよね。

 そして、その疑いは解けていない。

 北村さんご自身が僕に間違いないと確認できた。

 それを報告する……もうされたのかも」


「違います!」


 強く断言する声に僕ら2人とも気圧(けお)された。

 議員もビクッとなったような。



「すみません、報告してない事を言いたくて。

 その前に。

 あなた方は私たちと同じ事を願っているんですよね?

 探索者のいる日本にするという願いを」


「その通りです」


 北村さんがユイの顔を見る。


「もちろん同じです」

 ユイも答えた。



 議員が北村さんの顔を見ている。

 うなずく彼女。


「私の固有スキルについて話します」


「ちょっと、それはダメって言ったばかりでしょ」


「いえ、これを伝えないと今日の話が無駄になるんです。

 私の固有スキルは【洞察】。

 スキルと同じ名前ですが、効果は別物。

 相手の言葉など、真偽が分かるんです」


 北村さんは一気にしゃべった。


 少しの間が空く。


 今日の話し合いの内容をもう一度思い出す。

 今の告白がどういう意味を持つか。



 こちらの言葉は全て偽りではないと伝わった事になる。


 しかし……。


「でも、申し訳ないんですが。

 僕達には、その言葉自体の真偽が確認できません。

 それに、味方だと言われた事自体事実なのかも」


 北村さんも気づいたよう、表情が曇る。


 フォローしておくか。

 結構信用しているのは確かだから。


 特に、議員の必死な弁舌を聞けば誰だってそう思うだろう。


「でも、議員の言葉は信用できましたよ。

 もちろん、北村さんのお話も普通に納得できました。

 ただ、偽りがあったことで疑いが……」


「すみません、思い込みがありました。

 固有スキルの事を話せば信用が得られるものと……」



「こんなことまで聞くのは失礼なんですが……。

 念のため、固有スキルの詳細を教えてもらえます?」


「詳細って?」


「意識を集中すれば『詳細』が読めるはずですけど」


「あ、すみません初心者なので……」


 僕の時はどうだったっけ。


 何レベルで【加速】が出たのか、すぐ読めた気はするけど。

 あ、『キリ番称号』があったせいか。

 初っぱな意味不明で、普通に読んでたからな。



「えー、『真偽を見極め、先達(せんだつ)の助』……。

 助けるの漢字のところで切れてます。

 中途半端ですけど、それだけですね」



 ユイと顔を見合わせた。


 僕とユイの『先達者』『先達の同行者』。


 北村さんの『先達の助』。

お読み頂きありがとうございます。

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