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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
155/175

本音

※今日6/02は00:00に続き2回目の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 一体これは朗報なのか悲報なのか。


 自衛隊の……トップと防衛大臣までが動いている。

 今も実質政界を動かせる程の切れ者、元総理までも。


 もちろん多くの議員の賛同が必要だろう。

 簡単なことではない。


 そのための世論が動きつつある。

 ファミレスでウワサが聞けるほどに。


 確かに『本物の情報』は流したがそれほど影響があったのか?

 全く実感が無い。


 というか実質ネットが動いたのは何気ないおかしなカキコから。

 石を投げるというアレだったらしいが。



 けど、大きな問題があった。

 200レベル探索者だなんて思われていた。

 北村さんの【洞察】がレベル、いやステ総量感知能力とは。


 既に僕は“脅威の存在”として報告されているらしい。


 北村さんは能力の事以外言及しなかった。

 あの議員が話を進めるに任せていたようだ。


 当然、ユイとヨッシーのステの高さも分かったはず。


 彼らが本当に『討伐隊阻止』に動いているなら……。

 僕達の事は保留してもらえるはずだが。



 そもそも、話自体が信用できるのか?

 高レベルの僕を発見したゆえの罠もありうる。


 その程度の可能性は考えておくべきだろう。



 ユイとは両方の可能性を話した。

 しばらく休んで様子見しようという事に。


 ヨッシーは議員の早口に追いつけなかったよう。

 大まかに説明してあげる。









 駐車場、ファミリーカーに乗り込んだ。


 エンジンを始動した井上に北村が言う。


「まだ出さないでもらえます?

 話さないといけない事が」


 エンジンはかかったままだ。

 アイドリング状態ならそううるさくはない。


「実は……。

 前報告した200レベルは、彼に間違いないです。

 残り二人も多少差はありますがそれに近いです」


「なら、あの時()かれたのも納得です。

 彼は日本人ではない!?」


「いえ、彼のデータや言ったことに嘘は無いです。

 どこでレベルを上げたかは知りませんが……」


「しかし……嘘ではないという根拠は?」


「彼の言っていた『固有スキル』を手に入れました。

 相手の言葉の真偽が正確に分かるようです」



「うちで飼ってる犬の名前は義太夫(ぎだゆう)です。

 猫の名前はシロ。

 亀はカメ太郎。

 どれが本当でどれがウソか答えてください」


「猫だけ飼ってますね。

 シロという名前は一部だけ違うような」


「はい、正確にはシローです。

 たまたま言い損なったんですが。

 ……分かりました、信じましょう」


「それで、戻ったらありのまま報告するんです?

 井上議員」


「何か案が……もう一度行きますか?

 本音で話して、信用を得るために」


「完全に信じてもらえるかは分かりませんけど。

 少なくとも私の固有スキルの事もすべて話します。

 そして彼らの事をどう報告するかは彼ら自身に相談を」


「分かりました!

 僕らがこんな大仕事をすることになるとは……。

 まだ時間は早いです、行きましょう!」



 エンジンを切り、車から飛び出す2人。


 彼らのエンジンはようやく掛かったようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 言い間違いが事実なら、「猫の名前はシロー。」と正しく発言しようとし、 言い終わった後に間違い(嘘)を言ったと自覚してますね。 定番の「発言した瞬間真実だと誤認していたものは嘘と見抜けない」を…
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