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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
151/175

恐怖

※今日5/31は01:00に続き2回目の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 あれから数日、北村のレベルは順調に上がっていた。


 ここのナンバー2が『盾』職となった事が大きい。

 初スキル、【ヘイト】を取れたからだ。



 最初は効果が不明で、使うたび北村が割り込み斬り伏せていた。

 ラノベやゲームで言う、『ヘイトを取る』。

 つまり魔物を引き寄せる効果だった。


 この者に盾を持たせた。

 直接魔物にぶつける盾だ、特注で作ってもらった。

 これからも改良される予定。

 盾職は定着するはず。



 これで、余裕を持って他の者も投石できる。

 魔法職を含む全員のレベルは20を超えた。



 もっともトドメを刺した北村が24とトップに立った。

 いや、もしかしたら同じ24がいるかもしれない。

 はっきり全員がレベル報告はしないから。


 だが、北村の【洞察】ではナンバー2も自分よりステは低い。


 初っぱなの単独戦テストで分かっていた。

 ステの伸びが違う、この結構優秀な隊においてもだ。



 そして、空欄だった『ジョブ』に名前が出た。

「魔法剣士」だ。


 魔法というのには疑問しか無いが……。

 おそらく、ステがバランス良すぎるからのような気はする。

 将来魔法は使えないことはないだろう。

 なにせ、魔力だけ少し低めと言っても普通以上のはず。

 例の「初期値の法則」で分かる。




 オークを倒し切った。

 目の前には下層への階段が。


 オークエリアを踏破するのは初、この下に降りるのも初だ。


「全員ここで待て。

 スキルで敵レベルを探ってみる」



 ゆっくりと降りる。


 しばらく待つと現れた、角の生えた肉塊。

 いや、人の形だが。


 全速力で階段を登った。


 あれは……実質50以上、70レベル台?

 人間とモンスターではおそらくステのバランスが違う。

 オークまでの魔物で学んだことだ。


 それにしても、自分たちの倍をはるかに超えた強さ。

 スキルがなければ知らずに殺されていただろう。

 少し体が震えた、武者震いとは逆のものだ……。



「絶対に下へは降りないように!

 70~80レベル台が揃うまで無理だ」


 冷静を保ちつつ、オークを倒していく。


 25レベルになった。

 違和感。


  固有スキル:【洞察】

 同じスキルが2つ?


 帰ってゆっくり考えよう。

 今は使えないようだ。

 攻撃関係でないのは確かだろう。




「おう、遅かったな。

 奥まで行けたか?」


 ダンジョンを出れば偉いのは林。曹長だ。

 雑用係だが。


「ええ、とんでもないのが……

 上に報告してからまた」


「まあ食え、全員お疲れだった!」


 林も一緒に食べている。

 まあサンドイッチとお茶くらいでは太らないと思うが。



「ところで、また何かあるみたいだぞ。

 今回は上からお呼び出しだ。

 こっちの調整は上でするそうだ」


 声を抑えて林が言う。





 今回は書面での陸上幕僚長からの命令だった。

 ある人物の調査に関する仕事。


 衆議院議員と同行するようにとある。



 基地に戻り着替えて門を出ると、見た事のある車が。


「こんにちは、この間はどうも!」


 ちょっとニヤついた井上議員だった。

お読み頂きありがとうございます。

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