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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第三章
145/175

面々

※昨日5/27 04:31に続き、今日最初の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 体育館仕様のスチール机に4人並んでいる。

 座っているのは当然パイプ椅子。


 1人ははっきり知った顔、統合幕僚(ばくりょう)長。

 さっき会った陸上幕僚長の更に上、真の自衛隊トップ。


 後はなんとなく……あっ、防衛大臣だった。


 他には元総理。

 長期政権を務めた凄く頭のいい人、程度は知っている。


 もう一人は比較的若い、議員か事務員?

 立ち上がった、事務員というか議員秘書っぽいな。


 ペーペーでニヤけまくるこの議員とは結びつかない面々。



 学校の教室のように昔ながらの黒板、教壇もある。

 横長の小さなステージ、と言えば分かり易いか。


 教壇の横のもう一台のスチール机には。

 真新しいテレビモニターとノートPCが置いてある。

 その横に議員秘書らしき人物が待機。



「えー、海外事情はいつも話しているとおりですが。

 改めてまとめたものをもう読まれたかと思います。

 実際の米国の新聞雑誌も読んで頂けたかと」


「井上くん、今日は自衛隊内部の報告だったはずで……」


「幕僚長、申し訳ありません。

 これから全てを進めるのに絶対必要な話なんです。

 ワガママなのは充分承知した上でのことです。

 皆さんのスケジュール調整でどれだけ……」


「分かった、分かったから進めたまえ」



「いきなりですが、本題です。

 この2人の自衛官は、資料冒頭に書かれた能力を身につけています。

 河野(かわの)統合幕僚長、よろしいですよね?」


 さっきまでのニヤつき具合からは想像できない変わりよう。

 腐っても国会議員か。


「そのためにこの面々を揃えたんだろう。

 思うようにやりたまえ。

 林曹長に北村1曹、協力してくれるかね?

 いや、本来中村さん、防衛大臣から言うべきか」


「現場には口は出しませんよ、決定を委ねられれば別ですが。

 そういった、ややこしい事は抜きで進めましょう」



「ありがとうございます。

 お2人のレベルを差し支えなければお教えいただければ」


 迷ったが。

 この男は統合幕僚長から一任された。


「私は13、北村が17だ。

 あとは北村、頼む」


 探索能力も説明能力も、北村のほうが自分より優れている。

 その方が早く終るだろう。


「ステータスは最初は10程度でしたよね?

 今は?」

 幕僚長の方を見ると、うなずいている。

 私はもう壁際に下がっているので北村が答える。


「40から45程度です」


 別に驚きの声は上がらない。

 ピンとこないはず。

 常人の4倍以上なんだが。


「じゃあ、教壇の端から端まで2・3回軽く走ってもらえます?

 上じゃなくて床で、危ないんで」


「それだけで?

 あ、はい」


 ビュン、ビュンとほぼ瞬時に移動する北村。

 私が見ても人間技ではない。


 私は半分にも満たないからな。


 静まり返る室内。

 議員本人も驚いている。


 お前がやらせたんだろうが。

お読み頂きありがとうございます。

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