リハビリ
※今日5/22は02:42に続き2回目の更新です。
読み飛ばしなきようご注意ください。
僕がぶつかる寸前まで【縮地】でオーガの前へ。
【鬼威圧】を使いつつ、下がりながら【障壁】。
ヨッチ、ヨッチだな。
ヨッチにはオーガの動きを見極めながら回避に慣れてもらう。
「ヨッチ!」
時間切れの前に声をかける。
ハアッ!
剣一閃。
腕に当たったか、斬れていない!
(【障壁】!)
【二重詠唱】
多分スキルが先に出てた、これは魔法系スキルだ。
壁が二枚、一枚は消えた。
危なかった?
ヨッチは障壁がまた出たのが見えていたようだ。
でなければ飛び退いているはず。
心配しすぎだな。
今度は早めに、タイミングを見てヨッチ本人が斬る。
完璧だった。
「ふう、すまないネ。
チョト、上もどっていいネ?」
「もしかしたら、直接攻撃ははじめてなの、ヨッチ?」
「ユイ、それないケド。
たしかにほとんど、ナカタネ」
なんか、イーチェ……ヨッチがカタコトに戻ったような。
動揺してる?
国では、仲間のレベル上げが普通だったらしい。
経験値分配方法が分からず、最初は失敗した。
文句を言って離れた者もいたそう。
彼女はあまりにも抜きん出ていた。
他にも称号や良いスキルが出た者もいたはずだが。
彼女、ヨッチのように剣術の修行をしていた者は少なかった。
と言うか、彼女は用心深かった。
何も分からないままオーガと戦って死んだ者は相当いたらしい。
その後も、安全確保できる『あのスキル』で一日一度だったそうだ。
「レベルの同じくらい上がった剣士、なかまだったネ。
じぶんのちからあがったとおもって、オーガいった。
かれ、ちぎれてしまったネ」
その後は彼女がなぜか責められ続け、ダンジョンを離れたらしい。
称号や固有スキルの事が知られていなかったから?
嫉妬かもしれないし。
詳しい話は聞けなかった。
そもそも、彼女は政府に『危険分子』としてマークされていた。
その上スキルで、大量のカメラ設置が無意識でも分かってしまう。
悩んだ末、本当に自由な国へ行こうと思った、家族と一緒に。
アメリカ大使館前での大騒ぎの話。
そして、日本好きの兄とそろって日本へ。
詳しいシステムは分からないが、イアンの援助もあった?
「ちょうどレベル、あがったネ。
もうダイジョウブ、もんだいないネ」
ヨッチの集中が上がった、と思う。
単に話しただけ、けどそれは大きかったのかも。
次は見事にオーガを斬った。
回避の方は……。
問題なく見えるが、【障壁】越しでは他人からでは分からない。
本人にはきっちり分かるはずだが。
「もういちど、カンカクたしかめるネ。
いけそうだけど、かくにんさせてほしいネ」
あせる必要はないが、もう一度で自信がついたよう。
自信を取り戻したと言うべきか。
次は午後の部。
一日中ダンジョンにこもったりはしない。
2回まで。
そして昼食、おやつの2部構成。
唯我さんの教え(?)だ。
お読み頂きありがとうございます。
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