ヨッチ?!
※昨日5/21 04:43に続き、今日最初の更新です。
読み飛ばしなきようご注意ください。
月曜は、スケジュール通り。
久々のダンジョン。
初めて3人でだ。
イーチェン改め、『よりこ』はもうマンションからの出勤。
必要な家財道具だけ買い揃えた。
僕達ふたりは私物を業者さんに運んでもらう。
留守の時間は管理人さん、じゃなく事務の生見さんが対応してくれる。
買い揃えたものは似たようなものだった。
多分明日には住む予定。
親の説得?
というか、説明に生見さんと『よりこ』が来てくれた。
ご丁寧に、ユイと僕が別々の部屋だということも説明。
ああ、『よりこ』の呼び名は1時間も経たずに自然に『ヨッチ』になった。
なんか、気が抜けるような感じが気になってた。
彼女によると、自国でもジエ(姐)だったり呼び方があるそう。
日本にいるなら自然な呼び方がいいと言う。
アニメで見た日本人に近づいた気分だそう。
入り口に穴を開け潜り込んで行く。
もちろん必要なことは説明してある。
単純で特殊な魔物構成。
30秒持続する【障壁】がオーガで使用可能な事。
ミノとフェンリルの挙動。
僕が素早さ599プラスアルファ。
イーチェン……ヨッチは同レベルならほぼその75%。
フェンリルにも慣れれば行けるはず。
最初は様子を見ながら。
特殊なこのダンジョンなら時間は余裕だろう。
「私たたかう、ひさしぶりネ。
最初、なれないと。やらせてネ」
どうでもいい話だけど、この語尾の『ネ』。
コンビニバイトの人に教えてもらったそう。
敬語や丁寧語ができないと失礼に思われがちだ。
この語尾の『ネ』を付けることでほぼ解決できるらしい……。
自分でネットだけで日本語を覚えた彼女は「めがうろこ」だったそう。
真偽は不明だけど。
それに、公式の場以外に限るよね。
久々らしいが、ゴブやオークでは全く問題ないよう。
それどころか速さに驚いた。
【剣技5】だしね。
ただし、僕の大剣と同じ、一方的に攻撃するやり方だ。
相手がこのレベルでは当然なんだろうけど。
僕が特殊なんだよね。
考えれば、人の剣の技を見るのは『唯我独尊』以来だ。
日本支部で試合はしたけどあっという間だったし。
もうオーガへの階段の前に着いた。
「えーと、……ヨッチ。
そのレベルならオーガも倒してたんだよね」
「もちろんネ。
ただし、れいのスキル、いちげきで帰ってたネ。
仲間いたから」
詳しく聞かないと分からないが。
色々制約があったよう。
今日は安全のために僕がまずオーガを止める。
その後は【障壁】を使いながら速さに慣れてもらう。
しばらくはオーガでも仕方ないな。
まずは「いのちだいじに」で。
「ヨウはそのけんでオーガたたかう?」
「ああ、ユイの魔法で一撃だからね」
正直、フェンリルに行ったら蒼の大剣を使うかどうか迷っている。
いや、イーチェ……ヨッチが少しレベルを上げれば楽勝かも。
これからのこのダンジョンの攻略が見えてきた気がする。
(ずっと大剣無しで行くの?)
(うん、えーと……ヨッチ中心に攻略変更ね)
(ヨウ、魔物攻略前に『ヨッチ呼び攻略』だよね)
(……確かに)
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