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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第二章
127/175

ケーキ!

※昨日5/17 17:00に続き、今日最初の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

 イーチェンもイアン達と屋敷に泊まる。

 出張シェフに朝食のサンドイッチを作ってもらったらしい。


 衛星電話は送信専用、何も無い山奥などでの緊急用だ。

 中継衛星のある、確か南西方向の空が見えれば使えるらしい。



 ここでは普通にスマホの電波はつながるよう。

 桜さんが社に報告している。


「3時間ってとこね。

 イアンと橋渡ししてくれた例の、大事なゲストだから。

 十分間に合うでしょ、イアンの意向があるから私が書かないと」



 帰りの車中で家に電話する事にした。


 ある意味とんでもないことになった。

 どういう風に、どこまで報告するか先に相談しないと。


 もう夜8時になりそうだけど、電話しておけば大丈夫だと思う。


「両家あつまる?」


「いやユイ、これはあくまでダミーの就職だよね。

 本当の事業はやっぱり10月の期限までに報告、でいこう。

 その方がウソにならないと思うよ」


「そうね、まだとりあえずなんだよね」


「下手に誤解されたくないし」


「あっ、そっち? この際もう……」

「いや、子供ができたりしたら」


 ギャギャ

 タイヤの(きし)む音。


「桜さん!」「どうしました!?」


「ごめん、あははは」

 棒読みの笑いだった。


 居眠りとかじゃない、普通に運転してたはず。

 桜さんってモテそうだけど、そういう免疫が無い?

 いや、そういう問題じゃないか。

 僕らが無神経すぎた。


 僕自身、ユイと仲良くなるまで女性と無縁だったくせに。



「うん、9時過ぎには戻れる。

 中間報告があるから、ヨウ……ハマベさんも一緒にね。

 いや、全然大したことじゃないけど」



 次は僕だ。

「あ、母さん……」

『ケーキ15個取りに行ったよ! 閉店なのに来ないって』


「忙しくて忘れてた! 明日謝りに行く。

 えーとそれで、桜さんに送ってもらってて10時までには帰る。

 うん、神奈川で用事だったから。

 じゃあ切るね」




 今日の出来事。

 桜さんが言うには『よく考えたら分かりそうな事』だそう。


 全然そうじゃない、予想不能だと思う。

 僕らがダンジョンに行ってて色々能力があって。

 その上本当に未来にいた? とか。


 桜さんなりの『大丈夫だから』なんだろう。

 まだしゃべっているな。

「だから、予言が当たった時点でありえないんだよねー」


「桜さん、これからもよろしくお願いします」


「え、突然何?」


「わたしからもお願いしますね、桜さん」

 ユイも多分、似たようなことを思ってたんだろう。





 ユイの家の玄関横に車を付ける。


 桜さんにも一応顔を出してもらう。


「健二さーん、ユイが帰ってきたよー」


「おねえちゃん、おかえりー」

 メイちゃんだ、小学校高学年くらいだな。


「メイちゃんこんばんは」

「おねえちゃんの恋人のヨウさんよ」


「こんばんは」

 逃げたりするかと思ったが、この歳では無いか。




「社長、とりあえずの報告です。

 勝手ですみません、就職が決まりました。

 10月までに本事業に移行するまでの一時的な物ですが」


「ユイも2人ともか。

 これ、本物だよな!?

 イアン・マックスの会社じゃないか!」


 偽物だけど本物です、お父上様。

お読み頂きありがとうございます。

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