尾行
※今日5/13は03:30に続き2回目の更新です。
読み飛ばしなきようご注意ください。
朝ごはんは食べたがまだ連絡なし。
両親には、今日は有給取って出かけると言った。
泊まりになっても怒られることは無いはず。
ユイと一緒だけにちょっとややこしいけど……。
ユイにメールし、コンビニで軽い飲食物購入、ついでにATM。
昨日の今日で、更に5万引き出す。
タクシー必須だろうから。
長距離を走っていく気は無い。
これ使い切って、親にプレゼントしても今月はしのげるはず。
20万超えだったからな、まったく。
助かった。
桜さんには電話せず待つ、運転中かもしれないし。
すぐ出発できるようにユイと一緒にいることにした。
電話が来たのは昼前。
『買ったっていうウワサだった山荘に向かったわ。
下で待ってる、他には行きようがないから』
「昼済ませて出て大丈夫ですかね」
『そっから一時間ちょっとでしょ、大丈夫でしょ。
細かい動きもあったから、それはメールしとく』
大衆食堂ですぐ出せるというソバを食べつつメールを見る。
軽食類はまだストック、外で食べるのもアレだし。
メールには。
アメリカ大使館、それからビジネスホテルに寄って山荘へ。
行く方面が分かるまで連絡は避けたそう。
山荘購入はあくまでウワサだったけれど、今日確定。
同行者はホテルで合流した女性含め7名くらいか?
2台の高級車に分乗。
合流女性はイアンの車に同乗。
後は詳しい場所が書いてあった。
(避暑地の真反対みたいね、ヨウ)
(あそこはかなり深い山って聞いたけど。なんかありそう)
食べながらの念話は便利……。
タクシーが現場に到着、合流した。
少しだけ山にはいった場所に店はあった。
山荘への一本道から一度戻ったそう。
「二人ともご飯は……大丈夫よね。
ここで色々済ませておいて。
しばらくは離れての偵察になるかも」
これからは桜さんの……ビートルだったか、それに乗る。
確か、古い方のデザインの丸っこいビートルだ。
山荘へ向かう。
道は舗装までされてはいないが……。
まだ麓なのでよく分かる。
見上げると、道路横はきれいな壁。
住宅地のように完璧に(?)工事されている。
中途半端というか……。
ユイは大自然に感動、みたいなことを桜さんと話してる。
30分以上かかったか、測ってはいなかったのでそのくらい。
車を止めた。
この先は平地になっているみたい、道が続くのに見えない。
全員降り、背をかがめてソロリソロリと歩く。
(8人いる、すぐに建物が見えるはず)
【生命感知】で分かるが、通常の感知でこちらもバレているはずだ。
2人走ってくる、常人の速さで隠蔽もしてないな。
「バレたみたいですよ」
僕が率先して立ち上がり、先頭に立つ。
(まだバフとか一切なしでね。後の判断はまかせるけど)
(盗賊のアジトじゃないし、私たちが不審者だしね)
ラノベ知識だろうな。
「こんにちはー、探索者協会の件で……」
あ、アメリカ人か。
手でクイクイと示す、こっち来い、のはず。
「行きましょう、完全にバレましたね」
ユイはなんか楽しそうにも見えるけど。
桜さんだけ、もう命の瀬戸際みたいな顔をしている……。
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※土地所有などに関しては、隠蔽のカラクリがあると思われます。