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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第二章
116/175

『きんきゅー!』

※昨日5/12 21:20に続き、今日最初の更新です。

 読み飛ばしなきようご注意ください。

「イアン・マックスが来るって。

 いつなんです?」


 ユイにも聞こえるよう、スピーカーに切り替える。


『明日よ』


「それで何日位いるんです?」


『分からないわ。

 うちのアメリカ支社によると、“探索者協会の件”以外分からないって。

 そこだけはっきりしてるんだけど』


「場所は?」


『いくつもり?』


 ユイを見ると、うなずいた。


「もちろん」



『私が空港から尾行するから。

 都内ならその場所で、他へ向かうならその時考えましょう』


 時間は、もう出発していれば朝には着くという。

 彼のプライベートジェットはアプリで追跡できるそう。


 少なくとも10時間はかかるから、早くても朝以降に間違いない。



「でも桜さん、仕事の方は大丈夫です?」


『もう予言が2つ当たったからこれが仕事になりつつあるの。

 もちろんあなた達のことは言ってないわ』


 2つというと……某国の事と“探索者協会”か。

 怪物映像もあったけど言ってない?

 別にあれはどれも、“秘密”とは言ってなかったからな。


『ようやくネットから本紙に返り咲けそうだから。

 記事にできる日を待ってるわ。

 アセったら終わりだって分かってるから、信じてくれていいよ』


 ユイはまだ電話もしていないが……OKサインを出している。


「はい、必ず行きます。お願いします」




「お父さん、例の件『きんきゅー!』で明日休むね。

 ふたりともね。

 土日があるから、月曜は出られるはずよ」


 簡単だった、ユイのおかげで。

 それに明日ちょうど金曜、助かった!

 イベント会社は土日もなんかありそうだけど、外してもらってる。




 ケーキの皿とフォークを慌てて持ってきた。


 ニュースには特に新しいことはなし。

 来日の話も出ていない。


「それで、忙しい時に悪いけど。

 母さんに初給料で何かあげたいんだけど、ユイなら……」


 母の日プレゼント

 ユイがPCで検索している。


「父さんへは5万くらいの時計を考えてるから同じくらいで……」


 キーワード変えてまた検索。

 いつもはスマホだろうけど、速いな。


「事務で使ってるから文字打ちは慣れてるし。

 えーと、ブランドのバッグ類とかポーチ、財布ね、5万円なら。

 ネックレスならパールがいいかも、何でも使えるし。

 夫婦そろって時計もありなんじゃ?」


 検索なめてた。

 自分でもやっとくんだった。

 いや、今日給料日で帰りに気づいたっけ。


「お店に行かないと値段通りでそろうかわかんないし。

 それを見てからね」


「ありがとう!

 夜に、2人の時計からチェックしてみる」





 夕食時、父さんの時計をチェックしようとするが……。

 よく見えないんだよな。


   【窃視】


 また出た、犯罪っぽいやつ。

 ああ、時計はガラス面にも傷が入ってボロボロだ。

 こりゃ決定だな。


 母さんは時計してないな。


 さり気なく(?)聞いてみる。

「母さんって時計しないの?」


「ああ、昔壊れてから使ってないねー。

 安いのはデジタルのとかだから、別にいらないわね」


 ちょっとバレたか?

 いや、そうは思えない。


 安いのは要らないか、なるほど……?


 買うのは土日以降になりそう。





 寝る前に【思考加速】と【並列思考】を統合してみる。

【多重思考】、その名の通り。

 使いこなせるのか?



 今晩は【加速】1回のみで寝る。

 早く呼び出されたら困るからな。


 バタバタの一日だったが明日はもっと忙しいかも。


【加速】!



 …………

お読み頂きありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 小説内では重要な部分ではないのかもしれませんが。 初任給で両親にプレゼント。良い子だなと感心です。 そして、私って、やったかなぁと。 母に対しては記憶があるけれど、父にはプレゼントしていな…
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