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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第二章
109/175

力仕事

※今日5/09は02:05に続き2回目の更新です。

読み飛ばしなきようご注意ください。


おまたせしました。

 ユイの家、いや社長宅の隣が事務所。

 その裏に回ると倉庫というか、資材置き場になっている。


 最初に見た時はデカさに驚いた。

 家を建てた時、裏側まで土地をまとめて買ったらしい。



 これからやるのは資材をトラックに積み込む作業。

 横開きトラックを倉庫出口にピッタリつければギリギリ他の車も通れる。

 社長以下、計4名来ている。


 金属の棒みたいなのもたくさんあるが、今日は木を使うらしい。


「デパートの催し会場の改装もやってるんだ。

 イベントの仕事とは違うが、ここに移転前からの仕事だからな。

 無理しないようにな」


 実は今までは教習所で忙しく、事務所の雑用ばかりやらされていた。

 本格的な力仕事は初めてだ。



 もちろん免許は取れた。

 卒業前を避けた閑散期、いくらでも実習できたし。

 ひと月かからずだった。



 手順が分からないので作業を見ていると、

「このデカい木は俺たちが運ぶからいい」

 長さ4メートルはある太い木材を2人で肩にかつぐ。


 ガタイのいいこの2人は作業専門らしい。

 大工道具を持ってたからそっちもやるのか。



 なにげに同じ木材に近づき……。


 ひとりですいっと肩に乗せて歩き出す。

 2人の後ろに付き、積み込み方を見る。

 このまま飛び乗るのはやりすぎだろう。


 気づいた2人も、社長も沈黙している。

 社長の口が開き気味だけど。



 少しづつ見せる。

 最初は驚くだろうけど。

 そのうちこれが当然になったら、あえてまたやらかしていく。


 タイムリミットの10月7日までにはすべて見せることになる。

 社長とお母様限定だろうけど。


 それまで、それっぽいヒントは出していくことにした。





「夕方はデパートへの搬入だけど、来てくれるか?

 催し会場は5時に閉まるから、そのまま残ってくれたらいい。

 残業手当ももちろん出すからな」


「いいですけど、この夕方からの仕事っていつもなんです?」


「大体週2だな。

 店休日をはさんで翌々日開店までに終わったのは運び出すけど。

 バラけたのを運ぶだけだけだからそっちはいいな。

 搬入の時だけ週イチで頼みたい」


「はい」



(デパート改装の手伝いが週イチで入ったよ)


(ああ、やっぱりねー。初日だけどアレみせた?)


(うん、まずは軽く見せといた)


(うーん、ダンジョンおあずけね!)


(終わったらうちに行こう。今日は会議だけね)


(パソコン買おうかなー、こっちはベッドもあるよウヒヒ……)


(ごめん忙しいみたい、あとで)



 ユイは分かってないんだろうな。

 18歳くらいの男子が、どれだけモンモンとしているのか。

 目の前にニンジンぶら下げられても行けないこの辛さ。


 というか、知識以外は本当に新卒18に戻ってるみたいだ。

 あ、知識とステ以外か。

お読み頂きありがとうございます。

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