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作者: MoccaSLKN

「小説家になろう」にて初作品です。

他にこういうのを書いたことも無いため、下手な部分が非常に多いと思いますが、読んでいただけると幸いです。


短いので朗読の練習としてもお使いください。


【注意点】

配信内で読む行為:○

配信以外での商業利用(ボイスとしての販売など):✕‬

(当然ですが)自作発言:×


最後に:

もしよければTwitterなどにて共有していただけるととても喜びます(必須では無いです)

 「あぁ、やっと来たか。はやくコイツを引き取ってくれ!」


 そういうと、男は家の中から人一人が入る大きさの箱を引っ張り出し、青いつなぎを着た男たちに渡した。そのままその箱は「ヒューマノイド回収車」と書かれた黒い有蓋車に乗せ、去っていった。


 今週だけで目撃するのは3件目だ。おじいさんは「気にするな」とは言うものの、視界に入ってしまえば気になるのは当然だ。第三次産業革命から12年6ヶ月22日。このような社会になってしまうことを誰が予想できただろうか。


 家に着くと、向かいに回収車が見えた。まただろうか。これで4件目だ。


「ほら、早く入りなさい。寒いだろう?」とおじいさんに言われ、見て見ぬふりをしつつ家に入る。


 出迎えてくれる人間はおらず、この家にはおじいさんと私しかいない。おじいさんの愛犬のボーンは2ヶ月と12日前に亡くなってしまった。


 靴を脱ぐとおじいさんは急いでシングルソファに座り、好きなテレビ番組を見始める。私は窓の外から回収業者をじっと見つめる。3件目の従業員とは違い、少し箱の扱いが雑だ。何かを話しているが聞こえない。だが、顔は明らかに不満そうだ。


 私は彼らを見つめながらおじいさんに話しかける。「おじいさん。いつかあなたもロボットをお買いになるのですか」


 おじいさんはゆっくりとテレビから目を離し、こちらに向けた。


「そんなことはしないよ。ロボットというのはどうも不便でね。確かに部屋の掃除をするロボットや料理をしてくれるロボットがいる。だがね、彼らには一つ欠点があるんだよ。わかるかね」


「いえ、私には理解できません。」


「それはね、会話ができないことだよ・・・・・・君と違ってね」


「それは即ち、会話ができるロボットができれば私も箱に入れられる、ということでしょうか」


 おじいさんはフッと笑い、部屋が沈黙で満たされる。おじいさんは何も言わない。そして、そのままテレビを見るのに戻った。

このお話は自分がアメリカのとある記事を読んだことから書き始めました。その記事は「今の技術では人間に類似した自立型ロボットを作ることは不可能だ」と述べていました。

そしてその理由の一つとして書かれていたのが「エネルギー効率の悪さ」でした。つまり、全てを一括するロボットより一つ一つのタスクを完璧にこなすロボット(掃除型ロボットなど)のほうがコストもかからずに済む、という見解でした。


自分はこれを読み、ヒューマノイドが作られた場合、そしてやっぱ今までのロボットの方が良いってなった場合、どうなるのか。それを書いてみました。

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