第6話 愛
"夢"
誰しも子供の頃に考えただろう。
現実を知らない時に考えた夢が
本当に自分が目指したかった夢なのかも知れない
「あれ?君ってもしかして、、、」
僕の背後からそんな声が響く
「君ってもしかして彩が言っていた人かい?」
彩?
そんな人は僕の知り合いにはいないはず
そう考えている時に
僕は気づいた。
病院に居るということは
彼が言う彩とは彼女のことなのではないかと
「彩って、、、黒髪の、、、」
そう僕が続けようとすると
「名前を知らないって事はやっぱり君なんだね!」
と話を遮られてしまった。
「いやはや、、彩は友達と言っていたが、、
彩が友達の話をしてくれるのは初めてでね。つい盛り上がってしまった」
と軽い自己紹介をしてくれた。
彼は佐藤 浩一さん
彩、もとい彼女の叔父らしい。
「そうだ。あったら聞きたいと思っていたんだが、、、」
と少し改まって聞いてきた。
「君は彩のことが好きなのかい?」
僕は困惑した
突然そんな事を聞かれたものだから硬直してしまっていた。
「えっ、、いや、その、、」
僕はどう答えればいいんだろうと
思考をフル回転させる。
そして、出た答えが
「好き、、なのかもしれないです、、、
でもまだわからなくて、、、」
浩一さんはそれを聞いて
「そうか、
彩が好きならそれでいい
まだ答えが出せなくてもいい」
「ただ
彩を悲しませるようなことは絶対にするなよ」
と、僕の目を見つめながら言った
お読み下さりありがとうございます。
そろそろ中間地点。
これからもよろしくお願いいたします。