コント あの最中、地震がきたらどうするの
ツッコミ「こんばんはー」
ボケ 「こんばんはー。急で悪いけど、俺、最近寝れへんのや。怖いことがあり過ぎて」
ツッコミ「怖いこと?」
ボケ 「ああ。地震が怖いねん」
ツッコミ「あーそれは俺もや。地震はいつ来るか分からへんし、忘れた頃にやってくるもんや」
ボケ 「やめてー、怖いわあ~」
ツッコミ「まあ、そんなに怖がるなって。怖いからこそ日頃から避難訓練とか地震対策とかをしっかりやっておく必要があるんやろ。大事なことやで」
ボケ 「……そうか、地震訓練か」
ツッコミ「そうや。訓練しておいていざって時に備えるんや」
ボケ 「分かった。それでな、いつも怖いと思ってるんやけど、トイレの最中に地震がきたらどするの。もちろん大きい方や」
ツッコミ「大地震か?」
ボケ 「うん。地震も大きい方やけど、やっとるのも大きい方や。つまり大便」
ツッコミ「お食事中の皆様すみませんね。……まあ、その確率は少なからずはあるわな」
ボケ 「あるやろ。二分の一くらいの確率であるやろ?」
ツッコミ「そんなにはないやろ! もしトイレに入っている人だけで統計を取っても、半分が大きい方をしていることなんてない。珍しい。食中毒が勃発した時ぐらいや」
ボケ 「怖いわあ~。怖くておちおちトイレにも入れへんわ~」
ツッコミ「考え過ぎやって」
ボケ 「怖いわあ~。なんとかして」
ツッコミ「よし、なんとかしたろ」
ボケ 「まず、どうしたらいい?」
ツッコミ「そやな、身を屈めて体勢を低くするのが基本や。上から物が落ちてくるかもしれへん」
ボケ 「もうしゃがんどるやん」
ツッコミ「和式トイレに入ってしもたん?」
ボケ 「うん。だって、しゃがんで踏ん張らんと出て行ってくれへんやん」
ツッコミ「運がいいのか悪いのか」
ボケ 「トイレだけにな。それでな、急に揺れるからもう拭けへんやん。それでもパンツとか穿いた方がええんかなあ」
ツッコミ「うーん、パンツは上げよう。しっかり穿こう。少々ついててもしゃあないわ。パンツ穿かな走って逃げられへん」
ボケ 「でな、地震の時って建物が歪んでドアが開かんようになる恐れがあるんやろ? ドアは開けておいた方がええの?」
ツッコミ「パンツとズボンと穿いたら開けよう。じゃないと、もし人がおったら丸出しや」
ボケ 「窓は」
ツッコミ「窓も開けとく方がええ」
ボケ 「社会の窓は」
ツッコミ「そっちは閉めといた方がええ」
ボケ 「丸出しともろ出しって、どっちがたくさん出てるの」
ツッコミ「そんなんどーでもええねん! 大地震やろ? 命かかってるときにそんなこと構ってられへんやん。恥ずかしいかもしれんけど命あってのもんや。危ないと思ったらなりふり構わず逃げなあかんって!」
ボケ 「そうか、ありがとう。おかげで半分くらい楽になったは」
ツッコミ「半分くらい? まだなんか心配事があるんかいな」
ボケ 「ああ。あのな、ホテルであの最中に地震がきたらどうするの?」
ツッコミ「え、ホテルであの最中って……あの最中?」
ボケ 「その最中」
ツッコミ「……まあ、その確率も少なからずはあるわな……って、大丈夫なん? このネタ放送できるの?」
ボケ 「それは大丈夫。やっぱりあの最中でもしゃがんだ方がええんかなあ」
ツッコミ「……形によっては、もうしゃがんどるようなもんちゃうの。特殊なの以外は」
ボケ 「ドアは開けるの?」
ツッコミ「いやいや、開けたらあかんやろ! でも閉じ込められてしまうくらいなら……開けるんかなあ……」
ボケ 「パンツは履くやんな。少々ついててもしゃあないわ」
ツッコミ「なにがついとるんかはあえて聞かんとくわ。そもそも、完全に脱いでしもとるからそんな簡単に見つからんのと違うか?」
ボケ 「え、なんで見つからへんの?」
ツッコミ「……そりゃあ……明かりは暗くしとくのが普通やろ」
ボケ 「ブラックアウトか。でも自家発電に切り替わるやろ」
ツッコミ「ないやろ! そんな自家発電を備えとるような『ガッツリ系御用達ホテル』は! って、もしかして自家発電って下ネタか? 二人おっても地震がきたから自家発電に切替えるって? ――なにしとんねん、はよ逃げろや!」
ボケ 「え? なんでホテルに二人もおるん? 一人やで」
ツッコミ「え?」
ボケ 「どんなホテル想像しとったん?」
ツッコミ「……いや、二人でイチャイチャできるようなホテルやないか」
ボケ 「そんな訳ないやん」
ツッコミ「お前がホテルであの最中なんて紛らわしいこと言うからやないか」
ボケ 「またまた変な想像して~。俺は最初からホテルに泊まったら非常口や避難通路を確認して、万が一の地震に備えるべきだって話がしたかっただけじゃないか」
ツッコミ「滅茶苦茶まともな話やないか!」
ボケ 「そしてなにより縦揺れの耐震構造かを確認する必要があります。じゃないと上の部屋の振動がドンドン響いてぜんぜん眠れませんでした」
ツッコミ「なんの振動だ――! もうええわ」
二人 「どうも、ありがとうございました!」
読んでいただきありがとうございます!
日頃の防災訓練になるといいなと思っています。
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