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力場の切り離しと複星品

　光の力場を一つに集めるという制服の機能の転用として、力場を切り離すという技術がある。

　術者を離れた力場は自然崩壊を始めるが、完全に崩壊するまではその機能を保持する。

　つまり、切り離された力場を使用すれば、前述のように星導師ではなくても想いの伝播(でんぱ)が可能なのである。

　しかし、星導の本質を理解できない一般人は、力場を手渡されても使用出来ないことが多い。

　その為、力場の売却においては、一般人のイメージをしやすい媒体に力場を封じ込めて売却する事が一般的である。

　例として、飛べる靴として売り出したいのであれば、見るからに飛べそうなデザインとフォルムにしたり、なおかつその靴底から、飛べるイメージとしての風を噴射させるようにするのであれば、その風を増幅するような機構をあらかじめ搭載しておいたり、という調子である。

　こういった星導術を用いた道具を、複星品(レプリック)と呼ぶ。

　商品化するに際しては、いかに一般人に明確なイメージを抱かせるか、が鍵となるようだ。

　なお、力場を切り離した場合、術者の力場は減り、一定時間復活しないため、無尽蔵に生産する事は出来ない。