表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

楽しい日々が続きます。

一人になって、息をつくと、安堵と、幸福感に包まれ、涙が出てきた。最近は泣いてばっかだ。安心して布団に戻るとメールが来ていた。開いて見るとかけるさんからだった。

昨日のお礼と、さっそく明日、一緒に本屋に行かないか、という内容だった。日曜日に出かけるなんて、デートのようでドキドキする。今のうちに十分楽しんでしまおう、という、ずるい魂胆が浮かぶ。いいですよ、一言を返すだけで、何度も文面を見直した。これが人を好きになる気持ちか、と実感する。なんて素敵な感情なのだろう。一人で少し、舞い上がっては、半年先を考えて、悲しい気持ちになった。

なるべく楽しい思い出が残るように、たくさんかけるさんを楽しませてあげようと思った。

毎日があっと言う間に過ぎ去って行った。毎日、会えない日でも、メールや電話をするだけで、幸せでいっぱいになっていた。かけるさんのことを考えているすべてのときが、幸せでしょうがなかった。かけるさんの笑顔が大好きで、かけるさんの喜びそうなこともたくさん考えた。

仕事がお互いはやく終わった日は、本屋に行ったり、一緒にご飯を食べて過ごしたし、休みの日も、一緒に買い物に行ったり、映画を観に行ったりするようになった。

身だしなみも、それなりに気を使うようになった。かけるさんのタイプの女性になりたくて、中村さんにアドバイスを受けながら、おしゃれというものをするようになった。生まれ変わって人並みになれた気がして、嬉しかった。

何度かかけるさんから真剣な交際の申し込みがあったが、その度にやんわりと避け続けていた。中村さんからは、半年先のことなんてわからないから付き合えばいいのに、と言われていたが、かけるさんの嘘の愛情を利用して、そんなこと、できなかった。中村さんには随分いろんなことを相談した。本当の友達のようにまでなっていた。中村さんは、かけるさんのことを話すとき、寂しそうな、悲しそうな顔をしていた。何を思い出しているのかは、聞くことができなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ