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ブーツをはきたい猫  作者: いちもも
5/12

強請られました。


膝がふっと軽くなってさっきまであった体温がなくなって少しのブルリと震えた。



ふっと男を見るとあちらも私を見ていた。


あ、そういえばこいつ全裸だった!


叫ぼうかとも思ったが、いきなり全裸で乙女の膝に乗ってくるようなやつだ。

まともなはずがない。

ここで下手に騒いで逆上されて殺されるとか、絶対いやだ。


幸い私は兄達や父の裸は見ている。

お風呂中に石鹸を渡してあげたときにちらっと見たことがある。


回りの婦女子方よりかは免疫はある。


あるにはあるが、全裸で仁王立ち、正面からは見たことはなかった。

あぁ、兄達とは全然違うのねー…。

細身の体に引き締まった筋肉がついている。

腹筋割れてるなぁ。きっとお尻もいい形であろう。


もう気を失った方が早いんじゃないかなー。


なんてそんな細い心臓でもないんだけど。



「おい。」


なんでこいつ前隠さないんだろう。

よっぽど自信があるのか?いや、見られることに喜びを感じるとか?


「おい、ブーツをくれ。」


は?ブーツ?

ブーツと言ったのかこいつは。


「そうだな、王様の家来が履くような皮で豪華な飾りのついたブーツがいい。」


ブーツの飾り、だと?


全裸で現れて服を欲しがるより豪華なブーツをよこせだと?


変態、変態だとは思ってたけど、ど変態だったとは!!

裸にブーツてなんだ!どうする気だ!大体ここにはそんなブーツなんてないわ!!


変態からど変態にバージョンアップされた危険きわまりないやつを相手にしたら危ない。

どうにかして逃げなきゃ!


「聞いてるのか?」


「ぁ、はぃ。でもそういうブーツはここにはない、ですよ?」


「そうか、では買ってくるか。」


そして手を出してくる。

は?金を出せということか?


さては新手の寸借詐欺?同情を誘ってお金をせびってくるのか?


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