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ブーツをはきたい猫  作者: いちもも
3/12

全滅でした。


私は今粉引き小屋の中の物置スペースにいた。


なんで?どうして?


ここ一週間町に通いつめて声をかけまくった。

めぼしいとこも、そうでないとこも。


なのに全部断られた。


最初は給金が少ないからと諦めたとこにも再度行った。でももう決まってしまっていて、向こうから断られてしまった。


一週間ぶっ続けで町に通ったため、乗り合い馬車の運賃も使い貯めていたお金もほぼ無くなってしまっていた。


あと声をかけていないのは、娼館しかない。

いや、無理だ。

だってキスさえしたこともないのに。経験も何もなくていきなりそれはキツい。

ハツモノがいい時もあるんだろうが、私には無理。絶対蹴ってしまう。


にゃにゃう?


ルドルフもいささか心配そうに私をみた。


私がキチンとしないと、ルドルフのご飯もあげられない。

最悪粉引き小屋に住もうかしら。

でもここは夜は寒いし何より暗い。怖い。


あぁでも背に腹は変えられない。嫌だ嫌だでは生活できない。


仮に粉引き小屋に住ませてもらってもお金が増えるわけがない。

いつまでも住めるはずもない。


あの町に仕事がないのなら別の町にでも行って仕事を探さないと!お金がないのなら時間をかけて歩いていけばいいのだ。


にゃーう


「ルドルフ、お前のためにも頑張るからね。」

頭をゆっくりと撫でた。


に、にゃ。


「…ん?」


あれ?なんか?変だよ?震えてる!


にぎゃぁあう~…


「ルドルフ?どうしたの?具合悪いの?」


いつもと全く声と様子に驚く私。


「ルドルフ!!」

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