表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/15

9 殿下視点

 そしてそれは、卒業式をあと2日に控えていた時に起こった。


 教員室に呼ばれたエリィが階段から突き落とされそうだと『影』が知らせに来た。


 慌てて生徒会室から飛び出して現場に駆けつける俺の目に飛び込んだ景色は翻るドレスをものともせずに空中で宙返りをするエリィの鮮やかな姿。


 わ~、オリンピックの体操選手みたいだな~~と頭の中に浮かんだが、まるで満場一致で10点満点!! というポーズでスチャッと床に着地したエリィに駆け寄った。







 その後。


 階段上で震えていた俺の自称婚約者筆頭とのたまう令嬢と取巻きを取り調べるように指示した後に



「殿下、このイベント明日じゃなかったんですか?」



 連れていかれるご令嬢を眺めながら、俺の護衛兼幼馴染が文句を言った。







 その晩、俺は不幸なことにエリィの華麗な宙返りを何度も夢に見た。


 学園の白い制服のスカート丈は足首までの長さがあり、脚そのものは全く見えない。貴族の婦女子はみだりに足を夫以外に見せることはなから、長いんだよ制服でも。


 しかし俺はエリィの生足を見た。


 いや、アレが男の足だって頭じゃ分かってんだよ!


 でもあんな格好であんな体勢からなのに軽やかにくるりと舞う様に宙返りをした時に丸見えだったんだよ!!


 だって見た目令嬢に見えるんだぞあいつ!!



 朝目が覚めたときに不覚にも鼻血が垂れていたことに気がついて俺は脱力した。



 おのれエリィめ・・・


 貴様美人すぎるだろうが!!


 俺が変な性癖に目覚めたらどうするんだよッ!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ