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7 殿下視点

 たった3歳で己の人生の結末を知った俺は、生き残りをかけて自分を変えることに決めた。


 その日から鍛錬を始め、勉学に励み、王子としてのあらゆる知識を詰め込み教師達から褒め称えられる迄になった。


 王子としての素養はあったらしくて卒なく熟していったのだが、やはり将来に向けてのプレッシャーから時折発狂しそうになって高い所に登って叫んでみたり、暗いところで丸まってブルブル震えてみたりという奇行を繰り返した。


 そんな時に迎えに来てくれるのが、何故かエリィだった。


 いつも何処かで震える俺を見つけては、



「殿下、アンタ莫迦ですか? なんで自分で帰れなくなっちゃう様な所で震えてるんですかね?」


「だって。怖かったんだ」



 いつも溜息をつきながら子供用の黒い侍従の御仕着せに身を包んだ彼が迎えに来てくれるのを待っていたような気がする。


 彼はいつも同じ格好をしていて、自分の側にいて安心させてくれる存在だった。


 10歳になる頃、エリィが自分の『影』として護衛をしていた事実を知ったときは頭を鈍器で殴られるようなショックだったが・・・何てことしやがる叔父上! いくら男所帯だからって自分の息子だぞ、おい!



 え、じゃあ何かあったら俺の身代わりにエリィが死んだら、ヤベえじゃん!? 一応俺の1番の友人なんだけど!?



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