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95話ボス部屋とミラ対ゴブリン

気絶から目覚めたミラは、とても悔しそうにしていた。


「全く魔法が効かないじゃない!このチート人間!反則だーーーーぁ」


と言っている。


「そんな事ないぞ?例えば、ルティアの魔法なら俺にダメージが入るし、エリアスの雷魔法だってダメージがある。レベルは大事だ」


とレンは説明しておく。


「む〜、わかったよ。私がレンに勝てるようになるまでは絶対に魔法を撃つまで長い時間喋ったりしないから!でもいつかは、それぐらい余裕のある強さを手に入れてやる」


と、とりあえず納得してくれたようだ。





気を取り直して、迷宮攻略を続けることにした。


「このMPポーション、苦いなぁ」


と青い顔をしたミラが、ポーションを少しずつ飲んでいる。MPがほとんど無かったので身体が動かずポーションを使うことにしたのだ。


「苦いということは、身体に良いってこと。って私の恩人も言ってたよ」


エリアスが言った。


「そうだな。諦めて全部飲めよ」


とレンはミラに促す。


子供の頃、本当の母親に薬を飲みたがらない時に言われたことがあるなと懐かしく思い出す。




「はいはい!飲みますよー!飲みますとも」


と言いミラは一気にいく。


かなり渋い顔をしているがそのうちなんとかなるだろうと放置する。



「苦いものについて、言ってた恩人ってもしかして?」


レンは、恩人について聞いてみる。


「うん、光明の魔女って言われてる人。物知りな人だったんだよね。私の呪いも効かなかったし…凄い人。元気にしてくれてたら良いけど」


とエリアスは思い出すように呟く。


「光明の魔女なんて、格好良い響きね。憧れるなぁ」


早速、苦味から復活したミラが会話に入ってくる。


「またきっと会えるさ。その時に元気な姿を見せてやれ」


とレンは、エリアスに言う。


「うん!」


エリアスは、笑顔で頷くのだった。





5階層のボス部屋で、ミラはゴブリンと戦っていた。


「ファイヤ!」


「グギャァぁぁぁ」


ゴブリンが1体悲鳴を上げて絶命する。しかし、もう1体のゴブリンがミラに向かってくる。


「後ろ来てるぞ」


とレンが言うと


「ええ、わかってる」


と杖でゴブリンを殴り倒した。


力押しで決めるとは…予想していなかったのでレンは苦笑いだ。


勝ったミラは、眼鏡をクイッと上げて


「こんなものね…」


と言っている。魔法を唱えながら格好つけているわけではないから良いだろう。


6階層を進みながらも積極的にミラに戦わせレベル上げをさせていく。


まだインストールで改造はしていない…やはり最初は苦労して努力することを知らなければならないのだ。




10階層のボスを倒して、11階層に入り休憩することにする。


浜辺…そして海が見える階層に一度来たレン以外の仲間は驚く。


「海だぁーーーーー!」


ミラは大声で叫ぶ。叫ぶことは予想出来てはいたが、周りに他の冒険者がいるため恥ずかしい。今にも飛び込んでいきそうな感じだ。


「暑いなぁ……、それに海の匂いが強い」


とエリアスが言っている。


「そうよねぇ…暑くてやる気が」


とルティアも汗を拭っている。



なんだか、水着回が始まりそうな流れではあるがここは迷宮なのでどこかの海にでも行った時にお預けになりそうだ。




日陰を見つけて、4人で昼食となる。


アイテムボックスからサンドイッチが入ったバスケットや冷たい飲み物を取り出して並べていく。


「さすがね、レン!迷宮でも良い食事が出来るんだもん」


とルティアは、満足しているようだ。


「お店で売ってた飲み物ってこんなに冷たかった?」


エリアスが聞いてくる。この飲み物はエリアスと一緒に買ったものだが、その時は常温と言っていい状態だった。


「氷魔法で温度を下げてるんだ。初級魔法じゃ出来ないけど、上達してるからな」


とレンは答える。


「まだ、私は使えないのかぁ…氷魔法」


ミラは少しショックを受けてるようだ。氷魔法を使いたかったのだろうか?



その後、昼食を終え休んでから再び迷宮攻略を再開するのだった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 《氷魔法》便利そうですね〜 [気になる点] 《氷魔法》で、温度を下げるのはどうでしょうか?
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