表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/414

60話敵の狙いと王城へ

ティーラーに案内された別室に3人は入り椅子に座る。3人と対面するようにティーラーが座っていた。


「スティグマのこともあってスルーしていたのですが、なぜレン君達とルティア王女がご一緒に?」


と聞いてくる。当然の疑問だなと思った。


「そうね、レンに興味が湧いたから一緒に行動しているのよ」


とルティアが答える。


「たしかに彼には、私も興味を持っている所がありますね。今回の騒動が終わったら是非ともお話ししたい」


とニコニコと言っている。これは、ステータスのこととか聞かれそうだなと思った。出来るだけ避けたい。



「では、スティグマの一員らしき者を捕まえたことについてですが、経緯などを教えてもらっても良いでしょうか?」


と元々の話の流れに戻る。


「はい、現在王都で流行ってる疫病についてですが…」


とこれまでの流れを説明する。




「なるほどね…レン君がどのようにして呪印を消したかも興味深いが、なんらかの方法でレン君が呪印を消したことを知ったスティグマが君達を監視しようと考えたかもしれないな…」


とティーラーは推測している。


「さすがに俺を捕捉するのが速くないですか?まだ1日も経っていないのに…」


とレンは呟く。


「それについては、尾行者を尋問すればわかるでしょうね!」


とルティアが言う。


確かに、わかるのも時間の問題だろうな……とレンは思った。


だがここでレンはあることに気付く。



ラノベ的な展開で考えるなら、もしかして尾行者は暗殺者とかに情報を漏らさないように殺されるなんてことがあったりして…


「まさかな…」


とレンは呟いたことにエリアスが反応した。


「どうしたの?レン」


「いや、尾行者の尋問がちゃんと出来てるかなと思ってさ…」


とレンが言った瞬間に部屋に受付嬢が飛び込んだきた。


「ギルド長、大変です!」


と血相を変えて部屋に入ってくる。


「君が慌てるとは、余程のことだろうな……」


とティーラーは言う。普段は冷静な人のようだ。


「牢屋に幽閉していたスティグマが殺されました!」


と言った。


うわっ、予想的中かよ…とレンは思った。


やっと捕まえたスティグマが殺されるというのは、また今回の件が振り出しに戻ったようなものだ。


「これは、厄介だね…」


とティーラーの表情は少し曇っている。




レン達は、ティーラーへの説明が終わりギルドから出た。


「スティグマの男は、喉を斬られていたらしい…ギルドの牢屋にまで侵入するなんて相当な実力を持ってるんだろうな」


とレンは呟く。転移でも使ったんじゃないかと言いたくなる。


「ええ、もしかしたら今私達を見ているのかもしれないしね…」


とエリアスが言う。


「それは大変ね…私は、足を引っ張りそうだし」


と落ち込んだようにルティアが言う。



「まぁ考えても仕方ないよ。そろそろお昼にしようか!」


と提案する。


「賛成!」


と2人の元気な返事が返ってくるのだった。ご飯好きだなぁと思った。



現在3人は、大衆食堂のような場所で食事をしていた。


ルティアにどこで食べたいか聞いた結果、ここに行ってみたいと言ったからだ。王女であるルティアは、そうそうこの様な場所では食事することはないだろうと予想する。


「それにしても、これからどうする?」


とレンは2人に尋ねる。


「一度、お城に報告に行くのも良いんじゃない?」


とエリアスが提案する。


「それが良いと思うわ。顔を出さないとお父様も心配するだろうし…モグモグ」


とルティアが言った。ちなみにご飯をかなりの量を食べている。


スティグマに尾行されてたなんて言ったらきっと国王は、驚くだろうなとレンは思うのだった。




食事も終わり、3人はお城の方に向かう。


「うーん、索敵にも異常はないな…」


と周囲を警戒して言う。


「それなら良いんだけど…あれ、ハルカさんじゃない?」


とエリアスが言う。


かなり遠くの方からハルカが歩いて来ている。


「良く見えるわね」


とルティアが前方を見ている。


種族的に優れているのか?とレンは思うのだった。今度、そういうのも調べてみたいと思った。


ハルカもこちらに気づいたらしく手を振りながら向かってくる。


「ハルカさん、こんな所でどうしたんですか?」


と尋ねる。


「レン殿達がスティグマを捕まえたと聞いたのでギルドに向かいましたら、みなさんはもういないし、城にいるかと思って行ったけどいなかったしで今に至るのです」


と疲れたという表情で言う。かなり走り回ったようで申し訳ない。


「すみません、昼食を食べてましてこれから国王陛下に報告をしようかと…」


と予定を語る。


「なら私も一緒に行きます。聞きたいこともありますので」


と言ったため一緒に城に向かうことになった。



「それにしても良くスティグマの一員を捕まえましたね!」


と関心したようにハルカが言う。


「レンが見つけてあっさりと捕まえたわ。凄い実力よ」


と自分のことのようにルティアが語っていた。


「やはり、スティグマがこの王都で暗躍しているのは間違いなくなりましたね。疫病といい、魔物といいこれからさらに何かが起きる気がします」


とハルカが言う。


それを聞いてレンは、まだ何か起きるのか…と疲れたように思うのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] スティグマを幽閉する前に、拷問して尋問するのが先じゃないのですか? レンならスキルで出来そうだけど? じー( ⚭-⚭)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ