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379話王国防衛戦とスキル奪還へ

レンとベルゼの戦いが始まる少し前……


「陛下、お逃げください!」


「王子もお早く!」


城の兵士が国王らに声をかけている。魔人は、すでに城門に迫ってきていた。


「王都が……」


逃げ場などない。国民も絶望を感じていることだろう。これほどの化け物を前にして動けるものなどいない。


だが……


「まだ終わらないわ!」


国王達の前に現れて、大きな声を響かせる。まさしく王都中に響くのではないかという大きい声だ。


「ミラ、お願い!」


「ほいよ!一丁やってやりますよぉ!結界魔法」


ミラの言葉の直後に王都に結界が張られる。張られた結界にぶつかり魔人は後ろに飛ばされていた。


「ルティア様だ!」


「第3王女様!」


周囲から声が上がる。それを聞きながら、ルティアは声を上げる。


「王都を救いにきました。私は、ルティア・ファン・アルセンティア!王国第3王女……そして、正真正銘、聖女です!」


ルティアから光が溢れる。癒しの光……触れたものは安心感を感じた。


「ルティア、戻ってきてくれたのだな」


「はい、お父様。急ぎ、魔人を討伐します」


と答える。



「お、じゃあ私も名乗っておきますかね?」


「好きにしたら?」


ミラがルティアに聞くと、そう答える。



「私の名前は、ミラ・タカミヤ!賢者を超えし者、大賢者だ!」


「ほらほら、急いで魔人を倒してレンの力を取り返すよ!」


とエリアスが2人に声をかける。


「わかったわ!」


「パパッとやりますかぁ」


「2人とも無理はしないこと。厳しかっならすぐに逃げるんだよ!」


連れてきていたワイバーンに乗りながらエリアスが言う。


「エリアスもね!」


「この戦い負けられないね」


と言いながらそれぞれワイバーンに乗り込んで、3体の魔人がいる方角へと飛ぶ。



「陛下……」


「アルキア、バレルラ……まだこの国は終わっていないようだな。まだ諦めていないものがいるのだから」


国王が静かに呟くのだった。






「結界はまだまだ保ちそうだね……レンがどこまで保つかはわからないけど。早く決着をつけないと」


ワイバーンは凄まじい速さを持ってエリアスを魔人の所まで送り届けていく。



「あなたも無茶しないこと、約束。よし、フェンリル!」


ワイバーンに乗って飛ぶエリアスの瞳が赤く染まり、髪がたなびく。魔人もこちらの接近に気づいたようで、顔の向きを変える。


「おっかない顔!」


エリアスは呟きながらも、剣を引き抜く。


「ゴガァゴロロロガァ!」


雄叫びを上げながら、魔人が拳を振り上げる。一撃でももらえば、エリアスはともかくワイバーンは死ぬだろう。飛行手段を失うのは厳しいため全力で回避する。


「待っててね、レン。あなたのスキル、絶対に取り返すからね!」


今、災厄と刃を交えるレンの力になるために魔人に立ち向かうのだった。

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