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319話戦力投入と想いの力

「必要最低限の戦力だけ王国に残して、後は魔王領に向かって貰いたいと思っている」


と国王が提案する。


魔王領でのスティグマの目的を考えるに、こちら側に手を出してくる可能性は極めて低いと考えての案だ。


「だけどよ王様、相手は何でもスキルを喰うって話だろ?俺達でさえ、どうしようもないんじゃないか?」


「そうだな、アルファード。レン殿やその仲間達で有れば奪われずに戦えることだろうが、それ以外の者には厳しいだろう」


ベルゼのユニークスキルは、相手のスキルを喰らい力に変えると言うもの。例え英雄であれ、スキルが消えれば多少力が強いだけの人になるだろう。


「レンは、スキルを改造して他の者を強くすることができるみたいだけど、他の人も強化して貰えばベルゼって奴と戦えるのかねぇ?」


ネーヴァンが言う。仲間であるフィレンは、レンが1番最初にステータスを変化させた者だが、彼女は、全盛期を超える力を発揮しようとしていた。


「そう簡単にはいかないだろうな。あれは、レンと仲間達の信頼や身に染みた想いが関係しているのかもしれないという話だ」


カラミィが言う。彼女は、すでにスキルについて気になりレンやミラ達に話を聞いた。





「なになに?師匠も気になる感じ?」


ミラがニヤニヤと言う。それを杖で叩いて黙らせる。


「それで、どうだレン?誰でもレンがステータスを弄ればスティグマに対抗出来るのだろうか?」


「そうとも言えないかもですね、《インポート》ってユニークスキルを使った時は、それぞれに発動時間もあったから何かしらの要因で差が出てるはずです」


誰でもと決めつける事はできない。


「うーん、持続時間はエリアスが1番長かったわね!エリアス的には、どう思う」


ルティアに話を振られる。


「ステータスの数値の差もあると思う。それに……レンとの信頼の力なら、それだけ強い想いを持っていると力が発揮出来るのかも」


と考えを話す。


「エリアス、ずば抜けて長かったもんね〜。これは、レンへの愛ですなぁ」


「愛、そうよね!エリアスなら納得ね!」


ミラとルティアに言われて、エリアスは真っ赤になる。自分の考えを話して恥ずかしくなってしまったようだ。





「ということらしい」


と話したことをカラミィが言う。


「愛ねぇ、随分と面白いユニークスキルだね」


「それでは、レン殿の力を知らない者に、与えてもあまり意味はなさそうですね。ステータスを強くするだけならともかくですが」


とハルカの意見だ。


「そうだねぇ。それにしてもフィレンも力を発揮出来るのは凄いね」


ギルド長の仕事で現在いない仲間の話だ。


「あいつが1番歳上なんだけどなぁ。レンが初めてステータスを弄ったということで、恋する乙女にでもなったんじゃないか?」


とカラミィがぶっきらぼうに言う。


「エルフの中では、カラミィは若いですよ。種族というのは難しいものです」


「それもそうか、だけどエリアスの次にユニークスキルの持続力があるらしいぞ。これは

ステータスだけなのか疑問だなぁ?」


とニヤリとカラミィが笑う。


「おやおや、やけにレンに対してはスキンシップがあると思ったらそう言うことかね」


とネーヴァンも面白そうに言う。



「あーあ、話が逸れやがった。レンの奴も後で苦労しなけりゃいいけど」


「レン殿なら大丈夫じゃろう。それにしてもルティアの力の持続力は、どれほどだろうか?」


蚊帳の外のアルファードと国王が話す。



フィレンは、自分のいない所で自分の話がされているとは予想出来ないだろう。もしも知ればかなり恥ずかしがることになる。

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