311話奪還と城の崩壊
ディザスターが放った触手がレンに迫り貫こうとする……だが、
「やっぱり痛そうだから、デリート!」
と言いレンは触手を消し去る。
「貴様!なにをやっているのかわかっているのか」
と言い皇子を触手で絞め殺そうとするが、
「ウインドカッター!」
いつの間にか部屋には、別の人物がいた。その者の放った魔法により触手は斬り裂かれて皇子と取り落とす。
「いつの間に!」
現れた人物、ナビゲーターに対して慌てて攻撃をしようとするが、それを見逃すレンではない。出来た隙に魔法を叩き込む。
「マジックバレット!」
「グゥゥ………」
ディザスターが怯んでいる間に、ナビゲーターが皇子を抱えて戻ってくる。
「ナイス、ナビゲーターさん!それじゃあ、そのままお願いしようかな」
「はい、マスター。ご武運をお祈りします。転移!」
ナビゲーターが魔法を発動してこの場から立ち去る。皇子を連れて外に出たことだろう。
「な、な……貴様ら……」
「どうしたどうした?これで2人で思いっきり戦えるだろ?」
剣を構えて告げる。人質がいなければ存分に力を振るうことが出来るのだ。
グラグラ……
城が揺れ始めた。
「おのれ、もはや身体など要らぬわ……」
皇帝の身体からどす黒い闇の塊が出てくる。直後、闇が弾けて城を崩壊させる。
「うおっと!これは、出ないとまずいぞ」
すでに崩落した岩のせいで皇帝を助けるのは無理そうだ。レンは、入ってきた扉に大急ぎで走り出すが、地面が崩れた。
「ウワァァァァ!レン!」
悲鳴を上げながら、アンナが降ってきた。すぐさまレンは飛び上がり彼女をキャッチすると魔法を発動する。
「転移!」
城の外に現れたレンとアンナは、崩れる城を見た。
「助かったぞ、レン。助けになればと向かってたが、助けられるとは情けない……」
「いやいや、来てくれてありがとう。それにしても背中のは」
アンナの背中には片方だけ翼があった。
「これは、レンが何かしたんだろう?アイリにも生えていたし多分、ほかの者には出てるぞ」
と言われ、ユニークスキルを発動したから現れたものだろうと考える。
「翼が出るとはなぁ〜神に使える天使みたいな感じか?」
「翼だけじゃなく力もかなり上がっている。また随分と驚くことをしてくれるものだ」
とアンナが言った。
「でも便利だろ?」
「ああ、……」
と話している直後に崩壊した城から化け物が現れる。
「あれは!」
「ディザスターだろうな」
2人は剣を構えるのだった。
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