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160話レン対ハルカとステータス外スキル

「お久しぶりです!フィレンギルド長」


試験場にいたフィレンに対してレンは挨拶する。


「元気そうね。あなたの活躍は、聞いたわよ!凄い勢いね」


とフィレンは嬉しそうに答えてくる。




「フィレンがここを使ってるとは思わなかったですね。あなたは、武道大会に出るのですか?」


ハルカが疑問に思ってフィレンに聞いた。


「大会に出るつもりは無いんだけどね。最近は、少しでも身体を動かしておこうと思ってね」


と言っている。フィレンとしても黒龍の様なことがあってから、再び鍛え直しているのだ。


「確かに、全盛期の力を取り戻せればフェレンスとしても良いことでしょうね。その時は、また手合わせしましょう」


とハルカが嬉しそうに言っている。


ハルカは、強くなったら戦いたいのだな……とレンは思わずにいられない。





「さて、気を取り直してレン殿!私と手合わせしましょうか」


とハルカが言う。


「あー、やっぱりやるんですか?」


「もちろんですよ、レン殿。また戦おうと約束したじゃないですか!」


約束というか一方的な通告だった様な気がするなとレンは思う。


「あら、それは面白そうね。私も見学させて貰いましょうか」


フィレンは、興味深そうに言う。


注目が集まって来てしまったので、引くに引けない様だ。


「はぁ、やるしかないか……」


レンは諦めて戦うしかないと思うのだった。




フィレンが見守る中、レンとハルカはそれぞれ準備を整えていく。


「さて、どんな戦い方をするか……」


『私も出ましょうか?試験の時の様に簡単に終わってくれるとは思えないですね』


ナビゲーターさんが提案してくる。確かに彼女に頼るのは良い案だろうと思う。



「始めましょうか、レン殿。最初に言っておきますが、Bランク試験の時の様には行きませんからね。あの時と変わらないのであれば、一瞬でケリが尽きます」


ハルカからは強い気迫を感じた。こちらも出来るだけの力を出していかなければ不味いだろう。


「炎の剣!」


レンは、すぐさま剣に魔法を付与して構える。


「やはり、あの時よりも強くなっていますね。楽しみです」


と言うハルカの手には日本刀と銃が握られていた。



「行きますよ!」


レンは、地面を蹴ってハルカに接近しようとする。


「私に近づけますかね?」


ハルカの拳銃からレンに向かって弾丸が放たれる。


「見える!」


レンに向かってくる弾丸をレンは正確に切って前に向かっていく。


「良い調子です。さあ刃を交えるとしましょう!」


ハルカは、特に慌てることなく刀を振ってくる。


ガキンッ!


と音が鳴りレンとハルカの武器がぶつかる。


「ぐぬぬぬ!」


「ふふふふ!」


男であるレンの力を持ってしてもハルカは、表情を崩さずに受け止めている。


「もう一本。黒炎の剣!」


レンは剣をアイテムボックスから取り出して下段からハルカに向かって斬りあげる。


さすがのハルカもこれには後退せざるを得なかった。だが、レンはさらにそこで追撃を行う。



「逃がさない!剣神の舞」


二刀流の状態での乱舞……連続攻撃。これは、アンナが使っていた技を真似て行ったものである。


「やりますね!これは舐めていたのは私の方だったかもしれません」


レンの攻撃を弾きながらハルカが言う。


「そんなこと言って俺の攻撃を受け止めてるじゃないですか!」


レンも態勢を整えるために少し下がる。



「ここまで強くなってるのね。これじゃあ、黒龍なんて全く相手にならないわね」


レンとハルカの戦いを見ていたフィレンが呟く。あの日フェレンスを守るためにボロボロになって戦った男は、あの時よりも遥かに強くなっている。



「予想以上ですね。なので私も更に力を出すことにしましょう」


やはりまだ力を持っているのか……と思いつつレンは剣を構え直して注意する。



「それでは使うことにしましょう。ステータス外スキル……」


「ステータス外スキルっ!」


レンが使っているレイの力やアカウントチェンジ、ステータスに載っていない力をハルカも使えると言うことだ。



「あまり使わないのですがね。レン殿と戦うにはこれを使う必要がありそうです」


ハルカからは、これまで以上の気迫を感じる。



「レンはどう戦うかしらね」


フィレンは、面白そうにその様子を見守っている。



「ステータス外スキル………バーサーク」


その瞬間、レンはとてつもない寒気が全身を駆け巡るのを感じた。


「これは、やばすぎるだろ!」


「さあ!続けましょう」


すでにハルカは目の前にいる。目が血走っており正直怖い。


「身体強化!」


レンは、スキルを発動するが直後にハルカの蹴りが身体を揺らす。


蹴られたレンは、地面を転がるがなんとか受け身を取り起き上がる。


「いてて……体育の柔道の受け身がこんな形で役立つとは…」


多分人生で使わないだろと思うことでも思わぬタイミングで役立つこともあるのだ。


『マスター、ここは私が出ましょう。相性が悪そうです』


とナビゲーターさんが言う。


「ああ、そうだな……ここは一旦お願いしようかな。あんまりハルカさんが得意じゃないみたいだ」


ナビゲーターさんの提案に甘えることにした。



「どうしました?こちらからさらに仕掛けさせて貰いますね!」


とハルカが言ってくる。


「こっちも切り札を切らせて貰いますよ。ステータス外スキル……アカウントチェンジ!」


レンもスキルを発動させるのだった。

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― 新着の感想 ―
いかにも、スマホらしい名前だな… 俺のかいてる小説にもこうゆう奇抜なのいれようかな。
[一言] 《アカウントチェンジ》 ( ˙꒳˙ ).。oO(別垢......じゃん)
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