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142話蹂躙と流星

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

昨日は、2019年最後の日に日間ランキング234位に入ることが出来ました!皆さんのおかげです。ありがとうございます。

これからも応援よろしくお願いします。

前進するクラン、炎の双剣。その集団の前に1人の男が立ち塞がる。


「お前は、どこから!」


炎の双剣にざわめきが起きる。


「空間を跳んできたんだよ。それじゃあ、始めるとしようか?」


と言いながらレンは、剣を抜く。


「全員でかかれ!負けるはずがない」


と言い、大勢がレンに向かって走り出す。


「ナビゲーターさん、スキル手加減をインストールして」


『了解しました、マスター。インストール完了、そして戦闘終了まで常時発動状態にします』



レンと炎の双剣がぶつかる。相手は、1人も怯むことなくレンに向かってくる。倒した者に何か報酬でも出るのかもしれないなと思いながらレンは、敵陣に突っ込む。


「炎の剣」



「死ねぇぇぇぇぇぇえ!」


1番前の男がレンに向かって剣を振るがレンの姿が一瞬で消えた。


「消えた!」


「どこだ!探せ」



「ぐぁぁぁぁぁ!」


1人の男が悲鳴を上げて倒れる。意識を失っているのだ。


「グハァ!」


「うわぁ!」


周囲からいくつもの悲鳴が上がり続けている。


みんな一様にHPを削られて地面に伏していく。高速移動しているレンを誰も見つけることが出来ない。


「これじゃあ、相手にならないな」


再びレンが目の前に現れて言う。


「お前、一体なんなんだよ!」


クランリーダーが震えつつ聞いてくる。周りの仲間がどんどん倒れていく光景を見せられて恐怖を感じている。


「知っているだろう?クラン『紫紺の絆』メンバー、破黒の英雄レン・オリガミだ!」


レンがゆっくりと浮き上がり始める。


「飛んでる……何をするつもりだ!」


「お前達が誰を相手にしているかを教えてやる」


と言い、さらに上空に向かって上がる。誰もそれを止めることは出来なかった。


ある程度上空まで上がったレンは、下にいる炎の双剣の人達を見つめる。向こうはすでに動けないでいた。


「60人位は残ってるか?いくよナビゲーターさん」


『全力でサポート致します』


「アカウントチェンジ!」


と言い、レンの髪が金色に変わる。


「魔法陣展開!」


レンが手を横に振りながら言うとそれに合わせるかのように、レンの周囲に多くの魔法陣が形成される。




「なんだ、あれは!」


「上空に……あれは、破黒の英雄なのか」


「とてつもない力を感じるぞ」


見物に来ていた冒険者達がその光景を驚きながら見つめる。




「始まったね」


「とてつもないものを見せてくれるのかしら?」


「私もどんな魔法か楽しみだなぁ」


エリアス、ルティア、ミラがレンの魔法を見ながら言う。レンは、どんなことをやるかを教えていないため楽しみなのだ。


「とんでもない魔法を使うだろうな」


「どうなるかなぁ」


アンナとアイリも上空を見上げながら呟く。






「破黒の英雄、何をするつもりじゃ?」


「どんなことやるかわからないけど、あんなの放ったら全員、ただじゃ済まないんじゃ……」


ギルド長、ギルド職員も同じ光景を目にしている。





『あ、あーー、聞こえますかぁ?あーテステス』


突然、迷宮都市の外周辺にレンの声が拡がる。見物に来た冒険者達も驚く。


『俺は、破黒の英雄なんて呼ばれているレン・オリガミだ。俺達のギルド紫紺の絆を良く思っていない奴らもいるだろう……そして俺以外のクランメンバーに危害を加えようと考える者もいるだろう。だから、今から俺の力を見せる!もしも、俺の仲間に手を出せばこれから放つ魔法が狙いを定めるのはそちらになる』


メルディさんなんかは戦う力がないため、やろうと思えばすぐに傷付けられる。なのでここで圧倒的な力を見せて仲間を守るのだ。


声を拡散する魔法を切り準備に入る。


『いきましょう、マスター』


「ああ……ミラにはあんなことを言ったが、たまには詠唱もいいかもしれないな」


レンが右手を上に上げる。すると更に魔法陣の展開が広がっていく。


『全てを破壊する流星の力をここに、敵を穿ち地を平す、我が全魔法において放たれよ。マキシマムミーティア!』



空が赤く染まる……現れたのは大量の隕石、流星群と言ってもいいものだろう。


ゴゴゴゴゴ……


音が鳴り響きながら流星が炎の双剣を狙って落ちていく。




「あんなのどうしろと……」


「あんなの食らったら死んじまうよ…」


炎の双剣のメンバーは、一様に死を覚悟して足がすくみ、膝をつく。無駄だとわかりつつも遠くまで逃げようとする者もいた。




「相変わらず無茶苦茶ね。あんなの食らったらひとたまりもないわ」


とルティアが赤い空を見上げながら言う。


「ここまで凄いなんてね。本当に街をあっさりと壊せるような威力だね」


さすがはレンだ!と思いながらエリアスが言う。


「ちょっと!のんびり眺めている場合じゃないでしょ?こっちまで爆風が来るよ!」


ミラが慌てている。


「こちら、レンさんからお預かりしたものです。アイリさんお願いしても?」


と言いながらセルバンがアイリに盾を渡す。その盾は、レンが使っている無敵の盾だ。


「はい、話は聞いてます!みなさん、私の後ろに」


アイリが盾を持って前に出る。


「良かったぁぁ死ぬかと思ったぁぁ」


と真っ先に後ろにミラが入る。


「ミラ……作戦会議中に寝てたからね。レンも説明してなかったんだ…」


とエリアスが呟く。今回はまぁ良いかとレンはミラに盾を渡していることを教えてなかった。


「寝てるのが悪いのよ!」


とルティアが言う。


「ちくしょう!後で覚えと……」


「いきます!障壁展開!」


ミラの言葉を遮り、アイリが盾のスキルを発動する。


その瞬間に、巨大な神秘的な壁が現れる。






レンが放った魔法は、あっさりと全ての炎の双剣のメンバー達を飲み込んだ。だが、手加減により誰1人として死ぬことはなく倒れていく。


『俺は、仲間を守るためなら自分の力を全力で振るう。敵は叩き潰すし、友好的な者には出来る限り助けると約束しよう』


レンが地に降り立ち、発する。


そこにあるのは、レンの魔法により崩壊し元の姿を留めていない荒野が広がっていた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 一番面白かった (*´꒳`*)ヨキヨキ
[気になる点] レンが魔方陣を発動している中でその光景を逆にレンを危険人物と認識する貴族の者とか現れそうだなぁ~…ってふと、読んだ時にそんな事を思いましたね( ̄▽ ̄;) [一言] クランリーダーを相手…
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