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異
廻りて廻れ、運命の歯車
一度動き出せば逆らえぬものと知れ
来たりて来たれ、約束の丘
彼の想いが具現化し、世界を殺めてしまうまえに
二つが一つに交わる晩 再び彼女が目覚めよう
三柱の願いが 清く正しき物ならば
「……もうすぐだ」
「…、……巫女様」
跪く女の隣に歩み寄る男。闇に侵された空間で、二人はどの様に互いの表情を解り合うのか。
「これが正しいのか、私にはわからない。だが、遅かれ早かれこうなることは避けられぬ。……お許しください、主…」
「……」
男は、声を、かけない。