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きっかけ

 私は揺られている。ごとん。昔のそれなら、きっとそんな痛い音を大いにぶちまけながら走っていたのだと思う。箱の中の人は数ミリ浮かびながら、着地して。でも私達にはもう、関係のないことだ。科学の進歩は凄まじい……。


「泉。そろそろ起きなさい」

ん……まだ、寝てたい。

「家にもうつくわ。涎!」

「うそ……。ん、うわ、まじだ」


 涎を拭いて、もう綺麗でしょ?と母親に歯を輝かせながら笑えば、寝起きの顔ね、と私の顔を一瞥もしていないのに言われた。あーあ、そうですよ寝起きだもんあたり前じゃんか。


 ぷい、と顔を背けた私の視線を捉えたのは風に揺れる桜木。……風に当たればちょっとはこの顔もマシになるだろう。いいや、開けちゃえ!


「あ、ちょっと!クーラー付けてるのに!」

 知らないよそんなこと!


「きもちー……あー……ねむー……」

 隣から呆れた声が聞こえたような気がする。

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