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偽賢の解説

ここから、書き下ろしです。

ごきげんよう。私の名はヘカテー。

想造主に造られた、世界の傍観者。


タナトスが述べた偽賢についてなら、教えましょう。


偽賢とは、愚者が「自分は賢い者だ」と分不相応な考えを持つことから生じます。


まるで、熟していない果実が「自分は熟した果実だ」と言うように。


それはとても愚かしいことなのです。


偽賢が与えるものは、益になるものは何一つありません。

千害しか与えないのです。


例えるなら、お飾りの指揮官でしょう。

戦争というものは、極論を述べるなら[騙し合い]に他なりません。

勝つためには、騙し合いに[熟知した者]を指揮官にすべきです。

ですが、騙し合いに熟知していない[お飾りの指揮官]は、熟知した者の[意見を無視]し、勝機を見誤り結果として敗北を招くのです。


ご理解いただけたかしら?


[お飾りの指揮官]と同じように、無経験で熟知した者がいない、[未熟な者の決断]は千害しかもたらさないということが。


それらは全て、自身の驕りから来るものなのです。


ご理解いただけたかしら?


では、自身を驕らずに[熟知した者]になるにはどうすれば良いか、教えましょう。


第一に、経験を積むことです。

それが全ての基礎となるのです。


また、経験を土台とすることで、決断することができるのですから。


第二に、最良の結果となるよう知識と知恵を巡らすことです。

本当の意味での賢者とは、正しい意味での[損得勘定]をすることです。


それは、勝利を得るための必需性でもあります。


第三に、相手がどのような者か正しい意味で[分析し理解]することです。

チェスなどのボードゲームは、駒がどのような役割を果たすか理解しなければ勝つことは出来ないものなのですから。


それは道具であっても同じことが言えます。


戦争に置いて兵士とは、チェスの駒と同じ道具なのですから。


ご理解いただけたかしら?


偽賢の持つ驕りは有害なもの。

ゆえに、あなたが偽賢に類しているのであれば避けるべきです。


朱に交わり染まってしまうのではなく、確かな芯を併せ持った柔軟な思考を持つことが、賢い者なのですから――。

<終>

賢い者の考えは、孫子をベースにしました。


ところで、あなたの賢さは、どちらになります?

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