表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

月夜に、君の名を呼ぶ。

作者:劉・小狼☆
人里離れた山間の町・鏡ヶ原。
 そこに、人間社会に紛れて生きる“人狼の少女”――神代ルナがいた。
 小さな群れと家族の束縛に縛られた彼女は、
 「外の世界を見たい」というひとつの衝動から家を飛び出す。

 辿り着いた街で出会ったのは、孤独を抱える青年・三上蓮(みかみ・れん)。
 過去に“研究機関Ω”の実験被害を受け、
 人を信じることをやめていた彼だったが、
 ルナの無邪気な笑顔と、どこか寂しげな瞳に心を動かされる。

 二人の同居生活が始まる。
 初めは些細なことで喧嘩をしながらも、
 共に過ごす時間の中で、互いの“孤独”が少しずつ溶けていく。
 しかしその穏やかな日々の裏で、ルナの“血”を狙う影が忍び寄る。

 やがて、彼女が“人造生命体”として誕生した存在――
 人狼と人間の境界を越えた“神代計画”の実験体であることが明らかになる。
 彼女を追うのは、失敗作を排除しようとする研究機関“Ω”。
 そして、そこには蓮の過去と深く絡む陰謀が眠っていた。

 逃亡、戦闘、そして裏切り。
 ルナは“もうひとりの自分”――試作体Λと対峙する。
 自分とは何か、心とは何か、愛とは何か。
 答えのない戦いの中で、ルナはようやく気づく。

 > 「光も闇も、どっちも“わたし”なんだ。
 >   でも――愛された“わたし”が本物なんだ。」

 最終決戦の果てに、ルナは自らの力を解き放ち、
 世界の崩壊を防ぐ代償として“光”の中へと消える。

 彼女が残したのは、記憶ではなく“温もり”。
 蓮はその温もりを胸に、彼女が見たかった世界を見届けるため歩き出す。

 そして、新しい月が昇る夜。
 彼の耳に、あの優しい声が届いた――

 > 「レン――また、会おうね。」

 それは、消えてもなお生き続ける“光”の記憶だった。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ