らーめん!おいしい!
暴れた後の話です。没ネタで新作として出してます。
やーひと悶着あったけど無事でよかったよかった。
「なぎさちゃん、怪我はない?怖いおじさんたちに何言ったの?」
(なぎさちゃん、あのおじさんたちはなんで震えてたんだ?)
「あたしは平気だよー、とりあえずここからさっさと移動しちゃお?」
『エリちゃんの見た目と裏腹な行動したからねー、可愛い女の子が車を破壊って想像出来ない光景目の当たりにしちゃったからね、怖いものを見るとひとはああなっちゃうんだよー』
(いつのまにか私と交代したんだけど、なぎさちゃんも魔法を使ったのか?)
『うーん、魔法って言うか、エリちゃんから意識を奪った感じかなあ』
(じゃあじゃあ、交代していい?)
『ん?いいよー』
(えーっと』
(お、スムーズに交代できた、エリちゃん凄いよ!)
『えへへー』
「美緒ねーちゃん!これからどこに行くんだ!?私はらーめんを食べてみたいぞ!らーめんってなんだ!?」
「あれ?エリちゃんに替わったの?」
「替わりました!」
「きりかわ、え?今はエリちゃんなの?」
「にーちゃん、今はエリだよー」
(あたしはなぎさでーす)
「なぎさちゃんがなぎさでーすだって!」
(エリちゃん、美緒ちゃんにいつものとこって伝えてもらえるかな?それで美緒ちゃんわかるから)
「美緒ねーちゃん、エリちゃんがいつものとこ、だって!エリちゃんがいつものとこ?私がいつものとこ?どこ?」
「はーい、いつものラーメン屋さんねー、エリちゃーん伝わってるから大丈夫だよー」
「えっと、長浜ラーメン、ですよね、あのあたり駐車場無かったような…?」
「ないから歩くしかないよ?歩きはイヤ?」
「僕は大丈夫だけど、エリちゃんも川崎さんも大丈夫?」
「私は慣れてるから大丈夫だけど、エリちゃん大丈夫?」
「らーめん食べたい!」
「よしよし、美緒おねーちゃんが連れて行ってあげよう!」
「わーい!」
(あたしがすっごい好きなラーメンなんだけど、あーそうだ、エリちゃん熱いもの食べられる?ダメって言ってもあたしは食べるんだけど)
『あっついの平気だよー』
(なら大丈夫だね、早く食べたいなー)
「食べたいねー」
「あれ、エリちゃんはなぎさちゃんとお話し中?」
「川崎さん、あそこ空いてるみたい」
「おっけー」
駐車場で車を停めて美緒ちゃんが私によってき、抱き着いてきた!
「あーエリちゃん疲れたよー美緒おねーちゃんに癒しを与えておくれよー」
「ん?どうすればいいの?」
「いまなぎさちゃんとエリちゃんを補給中だから私をきゅってしてー」
「はーい美緒ねーちゃんぎゅー」
「はああああ私ちょうしやわせだよおおお…」
「川崎さん、日本語怪しくなってるよ」
(身体のコントロールはさすがエリちゃんだねえ、今はあたしこういうのできないなあ)
「なぎさちゃんはもっと身体をコントロールしたいんだって。コントロールってなんだ?」
「急いで覚える事ではないかなあ、コントロールもコントロールの意味も」
(急いで覚えないとあたしただの凶器になっちゃうじゃん!)
「なぎさちゃんは凶器になっちゃうのいやだって」
「月曜に病院で身体測定するんだからその時でいいんじゃないの?今はエリちゃんに任せといてさ、仕事の時はなぎさちゃん…じゃなくてもまあどうにかするから」
(どうにかなっちゃうの!?課長ってそんなものなの!?)
「らーめん食べたいー」
(エリちゃん話聞き流すの上手!その調子だよ!)
「あーごめんねエリちゃん、なぎさちゃん泣いてない?お腹減ったし行こっかー」
(泣くぞ?)
『泣いちゃダメだよ、もうすぐらーめんだから』
(エリちゃんの優しさで泣けちゃうっ!)
歩いて10分、ラーメン屋に到着しましたよ。ここは食券制だから前払い、現金のみ。豚骨ラーメン扱う所ってなんでかわかんないけど床が滑るんだよね。エリちゃんがなんかぬるぬるするーって言ってるけど、これを乗り越えるとうまいラーメンが食べられるのですよ!
(エリちゃん、食券を買ってお店のお兄さんに渡すんだよー)
「どうやって買うんだ?」
「エリちゃんお金持ってるの?」
(エリちゃん、お財布を美緒ちゃんに渡してこれで出してって言ってー)
「なぎさちゃんがこれで出してって」
美緒ちゃんに財布渡して、中身見てぎょっとしてる。そりゃそうだよねー、どういう意図かわかんないけど聖徳太子が50人だもんね。今のお金って渋沢栄一じゃなかった?あんまり見ないからわかんないけど。
「力也君これを渡しに来たの?中学一年生だよね?」
(説明面倒って言っといてー)
「めんどくさいってなぎさちゃん言ってる、はやくらーめん食べようよー」
「…まあ後でいいか、んじゃ1枚もらうよー」
「あ、あの、僕が出します!」
「吉田君、ダメだよ」
「あ、そうか…」
「何がダメなんだ?」
「なぎさちゃんここのラーメン屋さんは絶対に自分で払う!ってずっと言ってるからね、自分のお金で食べたいんだって」
『私のお金じゃないから食べちゃダメなのか!?』
(エリちゃんは私だからいいのです!深く考えたら禿げちゃうよ?)
『つるつるのおじいちゃんになっちゃうのか!?』
(なりたくなければ考えるのをやめるがよいぞー)
『禿げるの嫌だけど考えちゃう…』
(うーん、まあラーメン食べれば吹き飛ぶんじゃないかな?)
金については徐々に覚えていってもらうとして、金銭感覚はしっかりコントロールしないといけない。エリちゃんが荒い使い方しちゃったら私が生きていけなくなっちゃうからねえ…美緒ちゃんが食券を買って渡してくれる。注文はいつも同じだから美緒ちゃんバッチリ覚えてくれてる。吉田君はたまについてくるけど豚骨は平気なんだろうかねえ?人によっては匂い気になるだろうし。この店は粉落としからいけるのでとってもありがたい。
(エリちゃん、私の食べ方に付き合ってもらうよ?)
『はーい、どうやって食べるんだ?)
『エリちゃん凄いね!すっごく流れるように切り替わったよ!エリちゃん天才!可愛い!』
(嬉しいけどらーめん食べたいよー)
『よっしなぎさ姉ちゃんが食べ方を教えましょう!まず割りばしを持って半分に…』
(半分に?)
「美緒ちゃーん割りばし割ってー!」
『エリちゃん、美緒ちゃんを見てね』
「エリちゃん?ああーそっか、割りばしってなんなのかわかんないよねー、割りばしはこうやってお箸にするんだよー」
『エリちゃん今の感じ!わかるかな?』
(多分わかるー)
『あとはラーメンに対していただきます!』
(いただきます!)
『すする!ズルズルっとすする!』
(音出して食べる物なの?)
『日本限定だけどねー、麺は音立てて食うべし!』
(ニホンに住んでるけど音立てて食べるのはあんまりないなー)
『味はどうかね?』
(おいしい!なぎさちゃん!らーめんってすっごく美味しいぞ!)
『でっしょー?あたしここのラーメン大好きなんだー!』
ちなみにいつものっていうのはラーメンに炒飯(大)をそれぞれ別に出してもらって食べるんだ。エリちゃんはどっちもおいしい!って言って食べてる。エリちゃん中々食べるのがいいね。
実はコンビニへ店長に加熱式煙草壊れたーと泣きついて最新式を買ってもらった帰りにトラブルがあったんですけど、その時のものは消去しています。




